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今年2018年の株主提案

2018/05/25

2018年(第94期)の脱原発 株主提案

(2017年4月~2018年3月期)

【その1】

第6号議案  定款一部変更の件(1)

◆提案の内容

 第31条を以下のとおり変更する。

<変更前>

(相談役及び顧問)

第31条 本会社は,取締役会の決議をもって,相談役及び顧問若干人を置くことができる。

<変更後>

(相談役,顧問及び参与)

第31条 本会社は,経営の透明性を確保するため,相談役,顧問及び参与の役職を廃止する。

◆提案の理由

 本会社では,昨年6月現在,取締役経験者等が相談役に1名,顧問に5名選任されている。この他に参与が3名置かれているという。株主の信任を得ることもなく,報酬額も非公開でありながら経営に影響力を及ぼす可能性のあるこれら役職については,経営の透明性という点からも近年問題となっている。資生堂や伊藤忠商事,カゴメ,JT,日清紡等,既にこれらの役職の廃止を決めた企業も相次ぎ,東京証券取引所でも今年から業務内容や報酬の有無についての報告が求められるようになった。

 本会社においても,電気・ガスの自由化と国内電力需要の縮小等で経営環境が急激に変化し厳しさを増す中で,より一層の国際化とイノベーションが求められる現在,院政とも揶揄される相談役・顧問や,あえて参与の肩書きで出向する役職を置く必要性は見出せない。取締役の員数を30名余から段階的に12名にまで減らしてきた意味も薄れる。

 これらの役職は廃止すべきである。



【その2】

第7号議案  定款一部変更の件(2)

◆提案の内容

 以下の章を新設する。

第○章 原発事故緊急時避難対策

 第○条 原発事故緊急時避難対策を目的として,周辺自治体,企業,病院,介護施設等と連携して,常設の地域協議会を設置する。

◆提案の理由

 浜岡原発はM9クラスと想定される南海トラフ巨大地震の想定震源域に立地しており,事故を起こせば,半径31km圏の緊急防護措置区域(UPZ)内約95万人の避難が必要となり,圏内を横切る東名高速,東海道新幹線も大打撃を受ける。

 これに対し,静岡県が策定の広域避難計画は,避難先や避難経路,輸送手段などが具体的に決まっておらず,地元住民からは「大渋滞や大量被曝が起きるのでは」と,その実効性について不安の声が上がっている。他方,中部電力では東京電力福島第1原発事故を受けて,重大事故への対応力強化を目的に年2回緊急事態対策訓練などの総合訓練を行っている。

 しかしながら,どんなに最新の知見に基づく最高の訓練を行なっても,必ず「想定外」のことが起きる。迫り来る南海トラフ大地震に備え,早期にシビアアクシデント(苛酷事故)を想定した万全の避難対策を講ずることは,公益企業である本会社の喫緊の重要課題である。



【その3】

第8号議案  定款一部変更の件(3)

◆提案の内容

 以下の章を新設する。

第○章 広域原子力災害対策

 第○条 本会社は,原子力事業者として浜岡原子力発電所の重大事故に備え,希望する者に対しては,安定ヨウ素剤の無償提供と服用に関する説明を受ける機会を保証する。

◆提案の理由

 福島原発事故後,小児甲状腺ガン及び疑いのある子どもの数は,福島県内だけで少なくとも196人となった。100万人に3人程度と言われるガンが,38万人の調査でその数十倍の発症率である。検査は既に3巡目が終わり,スクリーニング効果説では説明できず,過剰診断説も,リンパ節転移など重症な患者も多く,手術を執刀した医師も否定している。

 しかも患者は福島県内に留まらない。安定ヨウ素剤が適切に服用されていれば,これほどの多発は防げた可能性がある。

 現在,浜岡原発では周辺5km圏について安定ヨウ素剤が事前配布,30km圏では備蓄されているが,緊急時には備蓄では間に合わず,また放射性ヨウ素がそれ以上拡散しないという保証もない。 ベルギーでは最近,原発から100km圏の住民に安定ヨウ素剤を事前配布した。

 本会社は,原子力災害に対して事業者として万全の対策をとる責務があり,住民の被曝防護対策も行政任せにしてはならない。



【その4】

第9号議案  定款一部変更の件(4)

◆提案の内容

 以下の章を新設する。

第○章 再生可能エネルギーの優先接続

 第○条 本会社は,電力ネットワークカンパニーにおける送電線の運用において,
再生可能エネルギーにより発電された電力の接続を優先する。

◆提案の理由

 電力自由化に伴う送配電事業の分社化に向けて,本会社もカンパニー制を導入しているが,電力系統のルールの透明性,公平性,効率性については,現在経済産業省や関連業界の中でも改善の必要性が議論となっている。

 固定価格買取制度により,再生可能エネルギー(再エネ)による発電量が,特に太陽光発電等で大幅に増えている。一方で大手電力の保有する送電網の空き容量が過少に見積もられ,他電力管内では再エネの接続制限が発生するという問題も発生した。本会社の送電線も,実際は平均利用率や混雑発生路線割合が低いにもかかわらず,空き容量がゼロとして公表されている路線が他社に比べても多い。これでは保有する設備が有効に活用されず,送電線増強費用の負担が増え,再エネの大量導入の足かせにもなりかねない。

 稼働が見込めない原発等をベースロードにするのではなく,欧州や米国を見習い,再エネを優先的に接続できるような運用にしていく必要がある。



【その5】

第10号議案  定款一部変更の件(5)

◆提案の内容

 以下の章を新設する。

第○章 核燃料再処理事業からの撤退

 第○条 本会社は,実現性,採算性が見込めない再処理事業から撤退する。

   この目的を果たすため,次のことを行う。

  1 日本原燃株式会社への出資及び債務保証の解消

  2 原子力環境整備促進・資金管理センターに積み立てている再処理等積立金の返還請求

◆提案の理由

 本会社が核燃料再処理を委託する日本原燃株式会社は,昨年末,トラブルが相次ぐ再処理工場の竣工を更に3年延期すると発表した。24回目の延期である。既に当初予定から20年以上も完成が遅れ,建設費も当初の4倍近くの2兆9千億円に膨らんでいる。再処理工場の現状は,私たちが最初から指摘している通りである。

 ガラス固化施設の技術的問題は根本的に解決されておらず,工事や保安検査体制のズザンさだけでなく,施設の老朽化も懸念される中で,たとえ操業にこぎ着けたとしても,今後も費用の膨張は避けられない。施設直下には,巨大活断層の存在も指摘されている。

 本会社は,日本原燃に対して603億円の出資を行い,既に東京電力と日本原電が取り止めた多額の債務保証もまだ行っている。本会社を含む他の大手電力会社は,見返りに保証料をとることにしたようだが,事業のリスクはカバーできない。

 再処理事業と日本原燃からは早急に手を引くべきである。

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From → 世話人から

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