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2000-09年の株主提案

2009の 脱原発 株主提案

(第85期 2008年4月~2009年3月末)

 

<第号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容】

 第1章に以下の条を新設する。

 (役員報酬等の個別開示)


 第6条 個人別の役員報酬及び賞与の金額を事業年度毎に公表する。

 (代表取締役候補の信任投票)

 第7条 取締役選任にあたっては、代表取締役候補の信任投票を行う。


    信任投票は、議決権行使書において行う。

 (以下の各条数については2条ずつ繰り下げる)

 

【提案の理由】

 役員報酬の個別開示を求める議案は2004年以降10%以上の賛同を得ているため、毎年同じ提案ができる。高額報酬への関心も集まる中、公益企業たる当社は、この間16%以上最高26%を超えた株主の賛同を重く受け止め喫緊に踏み切るべきである。なお代表取締役候補は選任にあたり経営上の重要案件に対する所信を明らかにする必要がある。


 昨年末取締役会はようやく浜岡原発1・2号機の廃炉を認めた。1号機7年半、2号機5年半の長期停止の後の決定だった。廃炉の理由としてさらに10年以上の期間と3,000億円を要する耐震工事を挙げ、費用内訳は基礎からの免震構造化に約1,500億円、上下動対策等に約1,200億円とした。廃炉の理由は耐震問題なのだ。


 3~5号機に上下動対策は必要ないのか。自然に抗う費用は高くつく。だが現役員は廃炉と同時に6号機の増設を決定、真の理由を糊塗した。
 経営環境の激化に備え役員選出の株主責任を果たす。

 

<第号議案>定款一部変更の件(2)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第7章 原子力発電所

 第47条 当社は、環境負荷の高い原子力による発電を行わない。
 

 (2) 前項を実施するために、以下のことを行う。


  1 新規の原子力発電所の建設を禁止する。

  2 既存の原子力発電所についてはすみやかに廃止のための措置を講じる。

 

【提案の理由】

 日本広告審査機構(JARO)は昨年、電気事業連合会の「原子力発電所はクリーン」という広告表現は不適切との裁定を下した。原発は、燃料のウラン採掘時から使用済み核燃料の処理に至るまで、日常的に放射能という汚染物質を発生し続け、労働者や公衆に被ばくを強いている。また、事故による放射能の大量放出というリスクを常に有している。


 とりわけ当社の浜岡原発は、発生が確実な東海地震の震源域直上に位置するため、その危険性は群を抜いて高い。既存の3~5号機では、想定されている最大地震の規模の過小評価が多々指摘されており、耐震安全性評価報告書についても、2年半以上に及ぶ国の審査で未だ妥当性が確認できずにいる。


 浜岡地点での6号機新設は、耐震性確保に要する建設コストの増加や発電所の一極集中による大量電源喪失のリスクの面から、経営的にも無駄が多い。


 故に当社は浜岡原発の閉鎖により、環境負荷の高い原子力発電から撤退する。

 

<第号議案>定款一部変更の件(3)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第8章 原子力発電施設廃止措置委員会


 第48条 廃炉にする原子力発電所施設の扱いについては、廃止措置委員会を設置し、協議した結果を反映するものとする。


 (2) 当委員会へは、必ず地元住民複数名を参加させなければならない。

 

【提案の理由】

 浜岡原発1・2号機の廃炉が決定した。今後20年以上かけて解体撤去する方針とされているが、これには法的義務はなく、地元住民の不安の声も大きい。廃棄物の放射能レベルの検認が十分になされず、一般の廃棄物や金属スクラップに放射能が混入して生活環境に拡散する恐れや、大量の有害廃棄物による環境汚染も指摘されている。労働者の被ばく増加も避けられない。


 よって解体撤去を唯一の選択肢とはせず、例えば他社に呼びかけて資金を調達し、商業用軽水炉の廃炉第一号として管理型廃炉技術の確立に向けた研究・実証施設とするのである。大地震の直撃が近いという立地を活かし、地震の揺れに関する各種解析モデルの実証試験など共同の研究施設として有効利用する方針とも両立する。


 いずれにせよ長期にわたる作業であるので、慎重な検討を行うためにも、1・2号機施設の今後の扱いについては拙速に決定せず、住民らの意見も反映できる仕組みを作る必要がある。

 

<第号議案>定款一部変更の件(4)

【提案の内容】 

 以下の章を新設する。

第9章 使用済み核燃料貯蔵施設


 第49条 使用済み核燃料貯蔵施設は新規に建設しない。

 

【提案の理由】

 当社が建設を計画する使用済み核燃料貯蔵施設は、浜岡原発1・2号機の廃炉のために必要な施設ではない。再処理の能力不足により処理が滞る使用済み核燃料の保管場所を確保することが真の目的である。


 使用済み核燃料は、数万年にわたり強烈な放射能を有する高レベル放射性廃棄物でもある。その処理処分は容易ではなく、米国でも最終処分場候補地であったヤッカマウンテン計画が凍結された。日本においても、六ヶ所再処理工場の例を見れば、使用済み核燃料を全量再処理するという計画の現実性は極めて乏しく、高レベル放射性廃棄物の最終処分場も未だ候補地すら決まらない状況である。


 将来の扱いが不透明な使用済み核燃料を今後も際限なく発生し続け、巨大地震の震源域の真上に長期にわたり集積することは、経営的にも安全の上でもリスクが大きい。従って、貯蔵施設の建設計画は中止し、使用済み核燃料の発生を抑制していくことが最も賢明な方法である。

 

<第号議案>定款一部変更の件(5)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。
 

第10章 プルトニウム利用の禁止


 第50条 当社はプルトニウムの分離抽出及び利用を今後一切行わない。
 

  (2) ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料(MOX燃料)を発電所で使用しない。

 

【提案の理由】

 プルトニウムは核兵器材料であり、核防護上厳重に管理しなければならない物質である。MOX燃料も同様であり、プルトニウムの分離は容易でMOX燃料の兵器転用は可能というIAEA保障措置部門の見解に、論争の余地はない。


 MOX燃料の海上輸送は、機関砲で武装した2隻の船舶で行われ、事故時の環境汚染への懸念も含めて、毎回ルート沿岸諸国から激しい非難と憂慮の声が上がっている。これ以上危険な輸送を重ねることは外交上も問題であろう。


 また、青森県六ヶ所再処理工場からは、毎年核弾頭数百発分のプルトニウムが抽出され、浜岡を始めとする各地の原発で使われる計画である。これまでのウラン燃料以上に危険な燃料でありながら、核物質防護上の理由から、住民の生命・財産に関わる安全上の情報も公開が制限されつつある。


 当社は公益企業としての社会的立場を認識し、こうした核兵器への転用可能な物質の抽出と発電に使用する計画を中止すべきである。

2008の 脱原発 株主提案

(第84期 2007年4月~2008年3月末

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容】

第1章に以下の条を新設する

(役員報酬等の個別開示)


 第6条 個人別の役員報酬及び賞与の金額を事業年度毎に公表する。


  (以下の各条数については1条ずつ繰り下げる)

 

【提案の理由】

 当社は、一昨年の株主総会において、取締役の月額報酬を7千万円以内から7千5百万円以内、監査役の月額報酬を1千5百万円以内から2千万円以内に引き上げた。また、昨年は取締役賞与を年額1億4千万円以内に変更した。取締役の員数は18名から14名に減ったため、一人当たりの報酬額の上限は大幅に増えた一方、執行役員制度の導入により、役員一人一人の責任と役割が分かりやすくなった。


 しかし、個々の役員の報酬額については株主にも公表されておらず、会社への貢献度に相応する適切な額であるかどうかの判断ができない。


 同様の議案に対しては、昨年26%を超える株主の賛同を得ている。また、ネット上の世論調査でも、6割以上が上場企業の取締役報酬額の個別開示を求めているという結果を示すものもある。当社のような地域独占の公益企業は、これらの声を真摯に受け止めるべきであり、それにより投資家や社会からの信用度も一層増すものと考える。

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(2)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第7章 再生可能エネルギー利用目標

 第47条 本会社が供給する電力について、2030年までにその25%以上を再生可能エネルギー起源のものにする。

 

【提案の理由】


 地球温暖化による被害を受忍可能な範囲内に抑えるためには、今後30~40年間に世界全体の二酸化炭素排出量を現状より半減させることが必要とされている。その場合、日本は現状より少なくとも80%は削減しなくてはならない。


 二酸化炭素の主要な排出元である電力会社に課せられた責任は重大である。ところが当社は、2006年度の二酸化炭素排出量が1990年度比40%増になっている。まことに恥ずかしい限りである。


 この惨憺たる実績の反省の上に立って、不退転の決意をもって二酸化炭素排出削減に取り組むために、あえて具体的目標を定款に掲げることを提案するものである。


 ちなみにドイツ政府は、電力に占める再生可能エネルギーの割合を、2020年には27%に、2030年には45%にするという目標を掲げている。これに比べると、提案している当社の目標はごく控え目なものである。

 

<第8号議案> 定款一部変更の件(3)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第8章 安全性の確保


 第48条 安全性の確保が保証できない発電施設は廃止する。

 

【提案の理由】

 2007年7月、新潟県中越沖地震により設計時の想定を大幅に上回る揺れにさらされ柏崎刈羽原発7基が被災した。機械の破損・変形1,127件、建物のひび・剥離等920件、水漏れ531件等、惨憺たるありさまである。最大の課題は、なぜ活断層が検出できなかったのか、そしてなぜ耐震設計基準をこれ程まで超える地震動が発生したのかである。同原発は直下まで断層が延び、震源域に建設したことが判明。原発の耐震安全性と国の安全審査の欠陥が明らかになった。


 当社の浜岡原発もまた、想定東海地震の震源域に建つ。地震の規模はマグニチュード8.0以上、中越沖地震(マグニチュード6.8)の60倍以上と想定され、発生確率も突出して高い。柏崎刈羽原発を遥かに超える揺れに襲われることは間違いなく、強い揺れが続く時間も約10倍、2分前後続くといわれる。運転員がその揺れの中で無事操作できる保証もない。自然への無謀な挑戦は避けるべきである。

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(4)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第9章 プルサーマルの凍結


 第49条 当社は、使用済みMOX燃料の再利用が実用化されるまで、プルサーマルの実施を凍結する。

 

【提案の理由】

 海外で行われているプルサーマルは核防護上の理由から抽出済みプルトニウムの在庫処理が主たる目的で、早晩終わる。また使用済みMOX燃料の再利用は技術的にも経済的にもメリットがないためまだどこでも実用化されていない。


 当社においても英仏へ再処理委託した抽出済みプルトニウム3.5トンの在庫があり、まず2010年の開始に向けて仏でMOX燃料を加工中である。その使用済みMOX燃料については浜岡原発に保管することが決まっているのみで再利用予定はやはり存在しないから、エネルギー問題の解決という宣伝は株主や消費者を欺くものである。
その上浜岡原発においては東海地震が切迫するとされており、いつ柏崎刈羽原発のようにならないとも限らない。巨大地震により再起不能となれば、加工契約したMOX燃料の使用は立ち行かなくなり、プルサーマル計画は頓挫する。


 このように未熟で経営的にも危険なプルサーマル計画は株主として認められない。

 

<第10号議案> 定款一部変更の件(5)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第10章 使用済み核燃料再処理


 第50条 当社は、経営リスクを回避するため再処理を中止する。

 

【提案の理由】

 当社は、日本原燃(株)と六ヶ所再処理工場での使用済み核燃料の再処理契約を結んでいるが、この再処理事業には克服されない様々な問題が存在することが明らかになっている。


 一つは、再処理した後に残る高レベル放射性廃液をガラスと混ぜて固化する技術が、長年の東海再処理工場での研究・実験を経ても今なお確立されていないこと。もう一つは、再処理工場から放出される放射性物質の環境や農水産物への影響が、仏ラ・アーグ再処理工場での実測値と比較しても不自然に低く想定され、今後更に放射能汚染への批判が高まる可能性があること。加えて、六ヶ所再処理工場の耐震安全性評価が、すでに現在の知見に照らしても不十分であること等である。


 再処理事業が今後起こりうる物理的、社会的障害により、稼働率の低迷や操業停止といった計画変更を余儀なくされ、多大な損失を被る可能性は極めて高い。よって、リスクを回避するために再処理契約を解消する。


2007の 脱原発 株主提案

(第83期 2006年4月~2007年3月末)

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容】

 第1章に以下の条を新設する。

(報酬の公表)


 第6条 個々の取締役の定額報酬、賞与金等は、遅滞なく公表する。


   (以下の各条数については1条ずつ繰り下げる。)

 

【提案の理由】

 当社では取締役の定額報酬と賞与金について、総額が公表されているだけである。個々の取締役の報酬がその働きにふさわしいものであるかどうかは、株主にとって重要な関心事である。当社のような公益企業は、役員の処遇については公表すべきであるし、国際的に見ても近年は役員の報酬は公表することが標準になっている。なお、他社の例ではあるが、原子力の重篤な事故の隠蔽工作に関わった社員が、その後昇進して役員となっても沈黙し続けるという事例があった。過去の不正や隠蔽の発覚が後を絶たない中で、このような例が、当社でも今後明らかにならないとは限らない。こうした反社会的な行為の温床を断ち、取締役会の自浄作用を促し、常に毅然たる制裁を課すことができるようにするためにも、とくに役員報酬の個別開示は必要である。


 昨年、一昨年と同趣旨の提案に対して議決権数で20%以上の賛成があった。取締役会は率先してこの議案を支持するべきである。

 

<第10号議案> 定款一部変更の件(2)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第7章 新エネルギーへの先行投資

 第47条 本会社は、新エネルギーに対して、世界の情勢に遅れることなく、その開発と整備に
意欲的に取り組む。

 

【提案の理由】

 水素エネルギーへの移行準備は、既に世界で始まっている。これは原発推進国においてさえそうである。電力は貯蔵困難だが、水素は貯蔵および輸送が効率的に行えることから、これを相互に補おうというものである。


 燃料電池の技術革新は日進月歩の勢いで、量産化が進めば一気にコストが下がり、購入しても5年で元が取れる時代を迎えていく。


 水素を高密度に貯蔵して運搬する方法も確立され、有機ハイドライドでの水素輸送は、経済的にも、既にその送電コストは現行の送電線コストより300kmまで安価である。
北欧諸国だけでなくアメリカも水素プロジェクトを開始した。ドイツは2010年までに二千箇所の水素ステーション設置計画を策定した。日本にもやがて水素ネットワークは築かれていく。本会社は、この市場を逃さないために、ガス事業を拡大することを始めとして、水素供給のインフラ整備およびソフト面の先行投資を進めるべきである。

 

<第11号議案> 定款一部変更の件(3)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第8章 原子力発電設備の点検に係る評価・検討委員会

 第48条 当社は、社外の委員を含む原子力発電設備の点検に係る常設の評価・検討委員会を
設置する。

 

【提案の理由】

 当社は原子力安全・保安院からの指示に基づき、発電設備でのデータ改竄、必要な手続の不備等がないかを評価・検討する「発電設備の点検に係る評価・検討委員会」を設置し、報告書をまとめた。しかし、この委員会の構成員は全て社内のメンバーであり、身内の不正を客観的且つ厳格に評価・検討するには限界がある。例えば、16年間隠蔽されてきた浜岡3号機の制御棒脱落事故も、志賀原発の臨界事故が問題にされて初めて公表された。かつて当社は、再循環系配管のひび割れ検査報告書において、超音波探傷試験の精度が未熟であることを示す最も重要な実測値を伏せて国に報告し、市民の指摘で初めて公表したこともあった。当社はこれを単なるミスとして簡単に処理したが、故意でないとした根拠は不明である。また、窒素補給用配管の材質相違や減肉トラブルを長年見逃してきたこと等を考えれば、社外の批判的な人間を加えた常設のチェック機関を設ける必要がある。

 

<第12号議案> 定款一部変更の件 (4)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第9章 高レベル放射性廃棄物

 第49条 本会社は、最終処分場が定まらない高レベル放射性廃棄物の排出を行わない。

 

【提案の理由】

 原発の運転に伴い発生する高レベル放射性廃棄物には、現在処分場が確保されていない。候補地選定をめぐっては、この半年余りの間にも各地で大きな混乱をもたらしている。多額の交付金や利権を目当てに地域の有力者等によって応募が検討された地域では、いずれも住民の激しい反対運動が起き、穏やかな生活が妨げられている。既に混乱の末、候補地応募が断念された所は、滋賀県余呉町など7箇所に及ぶ。また、正式には断念されていなくても、町長が民意を無視して独断で候補地に応募した高知県東洋町では、住民が町長を辞任に追い込み、札束で危険な処分場を地方に押しつけるような露骨なやりかたに知事が不快感すら公にしている。


 当社は、高レベル放射性廃棄物の発生者として、こうした事態を招いた責任を免れない。高レベル放射性廃棄物は、かように最終処分することが困難であるから、排出をこれ以上行わないことが、企業倫理としても当然と考える。

 

<第13号議案> 定款一部変更の件(5)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第10章 プルサーマル計画

 第50条 浜岡原子力発電所においてはMOX燃料を使用しない。


 

【提案の理由】

 当社は2010年頃からプルトニウム混合燃料(MOX燃料)を浜岡4号機に装荷し、最大で燃料の3分の1まで利用するとのプルサーマル計画を発表しているが、この計画の第一の目的は余剰プルトニウムを持たないという対外的な批判を回避するためのものであり、経営的には利点がないので行わないこととする。


 燃料費の増大は経営努力でカバーするとの説明だが、浜岡原発にはこれまでも耐震補強等で他社の原発より多額のコストを費やしている。ましてや、ウラン燃料の高騰に備えて回収プルトニウムの利用を図るのであれば、ウラン燃料抜きにはプルトニウムも使用できないので、ウラン燃料自体からも撤退した方が得策である。


 MOX燃料の使用は、安全面でもリスクを高める。東海地震の襲来を待つ浜岡原発では、安全性が向上するならまだしも、その逆は許されない。


 また、何よりも、これ以上余剰プルトニウムを増やす再処理自体も見直す必要がある。 

 

<第14号議案> 定款一部変更の件(6)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第11章 残余のリスクの評価

 第51条 国の耐震設計審査指針改訂に伴う『残余のリスク』の試算に関連し、当社の保有する
     原子力発電施設の『残余のリスク』については、近隣自治体および住民の評価を受ける。

 

【提案の理由】

 新しく改訂された耐震設計審査指針は、残余のリスクを認めた。すなわち、現在の知見を越える大きな地震動の影響が原子力施設に及ぶことにより、施設に重大な損傷事象が発生、施設から大量の放射性物質が放散、あるいはそれらの結果として放射線被曝による災害を及ぼすリスクが存在することを認めた。


 当社は、プレート間大地震の震源断層直上に浜岡原子力発電所を5基有している。これは世界的にも他に例がない立地条件である。国は、設計基準を超える地震動による事故の可能性がゼロでないことを示した。当社はこれを真摯に受け止め、今後算出するリスクについて、近隣社会の評価を受け、その結果によっては運転を停止する。万一継続をする場合には、社会への信用を勝ち得るために、地震と原子力防災について有識者による情報を偏ることなく紹介して運転継続の説明をすることが、一流企業としての姿勢である。





<第15号議案> 定款一部変更の件(7)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第12章 行動する株主

 第52条 経営上膨大なリスクを伴う事業内容および大きな方針転換に関しては、株主の
社会的責任(コーポレート・ガバナンス)を果たすべく、株主総会、臨時株主総会
もしくは適宜に株主集会を持つことにより、経営上の課題を判断するための情報を
提供する。

  (2) 情報の提供は客観的であることを旨とし、そのため賛否もしくは中立の第三者的立場の有識者を喚問し、情報提供を得ることとする。

 

【提案の理由】

 近年株主の社会的責任が云々される時勢となってきた。まして当社は公益事業である。さらに原子力発電事業を行うことにより核燃料を用いているが、核燃料及び核燃料等に起因する事故は損害賠償保険の免責対象とされ、万一そのような事態に陥った場合は、生命ばかりか財産についても保険で保証されることがない。そのような反社会的行動を株主として黙認することは許されない。しかし原子力の問題は非常に専門的で、株主一人ひとりに判断を委ねることは極めて困難である。そこでまず定時株主総会に、第三者有識者を喚問し、安全派・慎重派それぞれより客観的な情報を得るようにする。意見の開陳はそれぞれ10分~15分ずつでよい。その場は議論の場とはせず、これを受けて株主がどう対応するかは、臨時株主総会または然るべき時期の定時株主総会にて、審議を行うものとする。まずは株主が共に集う場で共通の情報を得ておくことが非常に重要であると判断する。


2006年の 脱原発 株主提案

(第82期 2005年4月~2006年3月末)

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容】

第1章に以下の条を新設する。

(役員報酬の個別開示)


 第5条 役員の報酬、賞与及び退職慰労金は個人別に遅滞なく公表する。

 

【提案の理由】

 上場企業の役員報酬の個別開示は欧米では常識であり、国内でも進んで開示している企業が既にいくつかある。他社の株主総会においても、これを求める株主からの議案は多くなっている。役員各々の報酬が、その働きと会社の業績に見合ったものであるかを株主が評価するのは、理屈の上でも当然だからである。特に、当社は公益企業であるため、経営の透明性が他社以上に求められることは言うまでもない。


 当社でも同趣旨の議案に対しては、年々賛成の割合が増えており、昨年は議決権数で約22%の支持を得た。当社は、部所長・課長クラスに対しては成果主義を採用しているのであるから、役員は自ら個別の報酬額を株主に公表して評価させるべきである。すでに所有株式数は公表されており、これを開示することに何の障害もないと思われる。むしろ率先して開示すれば、海外の機関投資家からも、国内の株主からも、先進的な企業として高く評価されることは間違いない。

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(2)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第7章 情報公開評価委員会

 第46条 本会社は、情報公開が適正に行われているかどうかを評価するため、3分の2以上を第三者で構成する「情報公開評価委員会」を設ける。

 

【提案の理由】

 当社は公益企業であるだけでなく、顧客の大多数を占める部門においては依然として地域独占企業でもある。故に情報公開に対する責任は、一般企業と同等ではない。また、住民、国民の安全や利害に関わる原子力発電所については、原子力基本法の公開原則に基づき積極的な情報開示を行う義務がある。


 しかしながら、これまで当社は度々住民等が要求する情報の公開を拒否してきた。非公開の理由も具体的に検証されることはなく、一方的な判断で却って無用な不信を招いているケースもある。
 また当社には、ホームページに掲載する情報の「お知らせ基準」があるが、これは社内で作成したお手盛り基準にすぎず、情報を求める側のニーズに応えているとは言い難い。


 従って、情報公開を適正に行うために「情報公開評価委員会」を設置し、構成員の3分の2以上に社外の有識者や情報公開問題に取り組む専門家、市民等を加え、情報公開のあり方をチェックすることが必要である。


 

<第8号議案> 定款一部変更の件(3)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第8章 原発の事故防止対策

 第47条 ブレーキ(制御棒)に致命的不安を抱える浜岡原発3~5号機は当面運転
しない。

 

【提案の理由】

 浜岡原発は立地から30年経つが、原発は未完成な技術で今なお解決されない多くの課題を抱える。完全な溶接もひび割れの生じない金属材料も満足な検査技術もすべて開発途上だ。


 とりわけ高い放射線環境下における金属の問題は深刻だ。今年に入ってからも新たな問題が発覚した。他電力のプラントで、原発のブレーキと言われる制御棒の破損が相次ぎ、多くのひびが検出されたのだ。


 浜岡原発でも、3号機で使用した制御棒に多数のひび割れが検出され、使用中の制御棒にもひび割れが生じている危険性を強く示唆する。破損に至った他プラントの例は、ひびが進展してかけらとなって脱落したか、もしくは制御棒の停止操作の際に引きちぎられたと推測される。こうした金属片の存在は炉内の燃料破損をもたらし、あるいは地震などの 緊急時に制御棒の挿入失敗を招くおそれがある。いずれも炉心溶融や核暴走などの過酷事故につながる危険な一歩となるから、運転は控える。

 

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(4)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第9章 高経年化した原子炉の有効利用

 第48条 高経年化した原子炉は、耐震安全性を実証する実験炉と位置付け、
有効利用する。

 

【提案の理由】

 長期停止中の浜岡原発1、2号機は、2011年3月の運転再開予定時には、1号機で運転開始から35年、2号機で32年であり、資産価値は極めて低下する。


 だがこの2機を、原発の耐震安全性を実証する実験炉として有効利用を図れば、新たな資産価値が生まれる。政府も「原発の高経年化と耐震性との関係」は極めて重要な課題と認めている。しかし振動台は世界最大でも20m×15m(兵庫県震災公園E-ディフェンス)。高経年化した実機の原発を、敷地ごと地震動で揺らせる研究施設があれば、国際的にも意義は大きい。


 「日本は地震の活動期に入りつつある」と多くの地震学者が指摘している。向こう30年間に87%の確率で直下型の巨大地震が予測される原発は、世界で唯一、浜岡原発しかない。この立地条件を最大限に活かし、原発の耐震安全性の実証炉として広く国内外に呼びかけ国際共同研究とすれば、社会的貢献度も大となる。発想の転換が必要である。

 

<第10号議案> 定款一部変更の件(5)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第10章 再利用(率)

 第49条 再利用率が7割を超えないものを「リサイクル」と称してはならない。


     また再利用率が3割に満たない場合は原則として再利用しないもの
とする。

【提案の理由】

 今年3月、当社は地元の声に耳を貸さず、株主総会に諮ることもなく、プルサーマル実施の許可申請を国へ提出した。これに先立ち、9月半ばからプルサーマルの宣伝に異常な力と経費を投入し、その誇大広告には目に余るものがあった。とくに1%にも満たないプルトニウムの再利用をもってリサイクルと強弁するなど、企業イメージにも大きなマイナスとなっている。


 再処理・プルサーマルが資源の有効利用でないことは、英仏で回収した大量のウランにはなんら利用計画も無く、放射性廃棄物並みにただ保管されていることからも明白である。


 ところが当社経営陣は、資源の節約を盾に、日本原燃再処理工場と契約を結び、試験運転を後押ししている。本当に資源のリサイクルが目的なら、さらなる再処理を進める前に、まず95%を占める回収ウランの利用開発とコスト競争力のある実用化技術の確立を図るべきである。国内における新たな再処理を認めることはできない。

 

 



<第11号議案> 定款一部変更の件(6)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第11章 廃棄物の発生者責任

 第50条 本会社は、廃棄物の発生者責任を全うするため、最終処分場が確保
されていない廃棄物の排出を禁止する。

 

【提案の理由】

 浜岡原発を含め原子力発電の再処理から生じる高レベル放射性廃棄物には、まだ最終処分できる場所が存在しない。多額の交付金を条件に処分場候補地の公募が開始されたものの、既に3年半が経過しても応募する自治体は皆無である。これは、高レベル放射性廃棄物が極めて危険な忌避すべき存在であり、処分場を建設することは、必ずどこかの地域に犠牲を強いるということを意味する。このような処理困難物を今後も際限なく増やし続けることは、最終処分をさらに困難にするだけである。


 当社は、企業の社会的責任を全うするため、最終処分場が確保されていない廃棄物の排出を速やかに改めなければならない。とりわけ、プルサーマルによって生じる使用済みMOX燃料は、未だに再々処理も技術的、経済的に不確実であり、使用済み燃料の形での直接処分技術の開発も日本では未着手である。原発サイトに蓄積され、永久に残置されるおそれがあるので、その発生を禁止する。

<第12号議案> 定款一部変更の件(7)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第12章 需要家サイドのベストミックス

 第51条 震災時のリスク管理に配慮し、需要家サイドのベストミックスを進める。 

 

【提案の理由】

 昨年末、新潟県で2日にわたる長期・広域の停電があった。回復に時間がかかり、寒い冬のさなか1昼夜を過ごした。とりわけ悲惨だったのが便利・快適・安全が売り物のオール電化住宅である。厳寒の折、暖を取ることも湯を沸かすこともできず、ふとんにくるまっているしかなかった。オール電化は明らかに間違った方策だったのだ。
 東海地方は大地震の襲来が予告されている。震災時のリスク管理のためには、太陽光発電やプロパンガスを利用したコジェネ・燃料電池など自家発電を含むベストミックスが急務だ。


 今後は省エネ・環境保全とリスク管理に配慮した総合エネルギーの販売を図る。需要家サイドのベストミックスと省エネを中心に、従来の大量生産・大量販売から、小規模分散型エネルギーへの転換を推進する。消費者にとってよいものは、宣伝などしなくても広がるもの。オール電化や原発の宣伝費を引き揚げ、優秀な技術者・コンサルタントの養成に振り向ける。



2005の 脱原発 株主提案

(第81期 2004年4月~2005年3月末)

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容】

第1章に以下の条を新設する。

 (報酬等の公表)


 第5条 個々の役員の定額報酬、賞与金、および退職慰労金等は、遅滞なく公表する。  

 

【提案の理由】

 当社では役員の定額報酬、賞与金、および退職慰労金の金額は、取締役と監査役各々の合計が公表されているだけで、個人別には公表されていない。


 個々の役員の報酬がその働きにふさわしいものであるかどうかは、株主にとって重要な関心事である。当社のような公益企業は、役員の処遇については公表すべきであるし、国際的に見ても役員の報酬は公表することが標準になっている。


 とくに退職慰労金については、在職時の功労に報いるために支給されるものであるにもかかわらず、その個別の額がまったく秘匿されている。


 また、昨年太田前会長の公私混同事件が発覚したが、このような非行役員に対して定額報酬、賞与金および退職慰労金がどれだけ支給されるかは、事件に対する当社の姿勢を示す意味からも重要であり、公表されるべきである。


 昨年、同趣旨の提案に対して議決権数で20%程度の賛成があった。今年こそ過半数の賛成を得て、報酬等の公表を実現したい。

 

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(2)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第7章 日本原燃六ヶ所再処理工場の試験計画を延期する宣言

 第45条 本会社の使用済核燃料については、原子力委員会決定を満足するプル
トニウム利用計画が作成できないため、日本原燃六ヶ所再処理工場で
のアクティブ試験に供しない。

 

【提案の理由】

 当社は、英仏への再処理委託等により既に大量のプルトニウム在庫を抱えているが、青森県六ヶ所村の再処理工場が稼動すれば、更に年々在庫は増大する。


 原子力委員会は対外的透明性確保のため一昨年8月、電気事業者に対し利用量、利用場所、利用開始時期及び利用に要する期間の目途を含む利用目的を記載した計画を、毎年度プルトニウム分離前に公表するよう決定した。現在ウラン試験中の六ヶ所再処理工場で12月開始予定の、アクティブ試験*で分離されるプルトニウムについても
この決定が適用される。


 しかし、当社の浜岡原発では想定東海地震対策を最優先課題としており、プルトニウム燃料の装荷時期について到底計画を出せる状況にない。


 高速増殖炉もプルサーマルも頓挫しプルトニウム利用先が皆無の当社の実情に鑑み、アクティブ試験に当社の使用済燃料を供しないことを表明し、同試験の延期を求めるものとする。


 *実際の使用済核燃料を用いた再処理試験

 

 

<第8号議案> 定款一部変更の件(3)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第8章 想定東海地震対策

(耐震裕度向上工事の有効性判断)


 第46条 想定東海地震対策として耐震工事を行おうとするときは、その工事に
より事故のリスクがどれだけ減じることが可能なのか評価した上で、その
有効性を判断するものとする。

 

【提案の理由】

 現在当社が抱える最大の課題の一つが想定東海地震対策であり、その対策として浜岡原子力発電所1~5号全機の耐震裕度向上工事を行うと発表したが、その技術的内容は未定として世間の失笑を買っている。


 これまで当社も国も地震の有無に関係なく過酷事故は起こらないとしてきたが、92年国は全電力に過酷事故対策を求め、当社は10年をかけてその対策を整備し、3・4号機の場合炉心損傷(重大事故)確率を従来の20分の1に改善したとする。だが浜岡地点の地震危険度を加味すると1万倍以上も重大事故確率が高まることが第3者機関により算出され、世界でもっとも危険な原発であることが判明した。耐震補強によりこのリスクはいったいどれだけ減少可能なのか示すべきである。


 なお1・2号機については過酷事故対策実施後も3・4号機の約20倍もリスク大となっており、老朽炉への投資は無駄であることがはっきりした。1・2号機については廃炉とする。

 

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(4)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第9章 原子力発電所地元住民意見の反映

(原子力発電所地元住民の意思反映)


 第47条 原子力発電所の地元住民の意思を反映する次のシステムを構築する。
  

  1 事故の際の情報提供及び検査結果等が自由に閲覧できるライブラリー
 

  2 住民が自由に参加できる広聴会、討論会の開催

 (確率論的安全目標)


 第48条 確率論的安全評価(PSA)導入にあたっては、下記に留意しなけれ
ばならない。


  1 住民不在で安全目標を定めてはならない。


  2 地震時の安全目標は、平時と同等に考えてはならない。

 

【提案の理由】

 電力各社の不祥事や事故を契機として、原発立地地域では地元住民の信頼回復を目標に反対派住民を交えた「地域の透明性を確保する会」を設置するケースも出始めた。
当社としてはそうした組織を将来目標としつつ、まず上記ライブラリーや会合を開催することで住民の信頼構築に向けた取り組みを開始することとする。


 また8号議案提案理由に記した重大事故確率とは、最近わが国で導入の動きが急である確率論的な安全性評価手法上の概念である。これまで設計上の想定を超える地震が起きることはないとしてきたが、阪神淡路大震災始め近時頻発する大地震や震災の経験を経て、今や国も想定を超える地震発生の可能性を否定しきれなくなり、その際に重大事故が起きる確率をゼロではないとしてどのくらい低ければ受け入れるとするのか安全目標値を決定するための議論が続いている。こうした重要事項設定にあたり、当事者たる住民抜きに決めることのないよう定款に定める。

 

 

<第10号議案> 定款一部変更の件(5)

【提案の内容】

以下の章を新設する。

第10章 情報公開

 第49条 安全性に関わる情報は積極的に開示する。

 

【提案の理由】

 昨年「住民の安全と安心を確保するために必要とされる情報を積極的に開示する」との株主提案が出された。


 これに対し取締役会は「みなさまのニーズにお応えする情報を積極的にお届けしており、本議案に反対」の意見であった。既に行っているので必要はないとの見解である。


 ところが、東海地震が起きれば直撃を受ける当社の原発の運転差し止めを市民団体が求めている訴訟で、当社は耐震性についての重要な情報をマスキング(白塗り)して提出したが、静岡地裁は「原発の安全性の確保は社会共通の要請であり、利益だ」として全面開示を命じる決定をした。


 情報を隠す当社の理由は「守秘義務違反に問われたり、国際的な不信を買うおそれがある」としているが、安全性を最優先に考えるならば、この理由はなりたたない。


 情報を公開する意味は、広く社会に検証を委ねることにあり、安全確保に不可欠である。都合の良い情報だけ開示する姿勢は改めなければならない。


2004 脱原発 株主提案

(第80期 2003年4月~2004年3月末)

 

<第5号議案> 定款一部変更の件(1)

【提案の内容
】

第4章に以下の条を新設する。

(使用人兼務取締役の禁止)


 第28条の3 取締役は、使用人を兼務することができない。

 

【提案の理由】


 現在当社には定款で定められた限度いっぱいの32人に取締役がいる。常務以上が16人、ヒラが16人である。ヒラの取締役のうち電気事業連合会に出向中の1人を除く15人は、社内各部署で業務に就いており、身分上も使用人(従業員)のままで取締役になっている。使用人としての給与も支給されている(昨年度は合計3億1300万円)。

 使用人兼務取締役は、自分(取締役)が自分(使用人)を監督することになる。こんなことができるはずがない。経営責任をあいまいにする使用人兼務取締役は禁止すべきである。
また、使用人兼務取締役以外の17人の取締役のうち16人が、当社使用人(従業員)出身である(残りの1人は通産省出身)。社外取締役は実質的には1人もいないのである。これは、公益企業としてまったく不適切である。
使用人兼務取締役を禁止すれば、取締役の総数を減らし、かつ、社外取締役を登用することが可能になる。

 

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(2)

【提案の内容】


 第1章に以下の条を新設する。


(報酬等の公表)
 

  第5条 個々の役員の定額報酬、賞与金、および退任慰労金等は、遅滞なく公表する。

 

【提案の理由】


 当社では、役員の定額報酬と賞与金については、取締役全員の総額と監査役全員の総額が公表されるだけである。退任慰労金については、公表されていない。


 株主にとっては、個々の役員がその働きにふさわしい報酬を得ているかどうかは、重要な関心事である。また、当社のような公益企業の場合には、役員の処遇について社会に公表する責務があると考えられる。
近年、個人収入についての意識は大きく変化し、業績や功績に見合った対価を得ることは当然であると考えられるようになった。報酬を公表しても困ることはない。隠してこそこそ貰うよりも、公表したほうが役員諸氏のモラールも向上すると考えられる。

 

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(3)

【提案の内容】


 以下の章を新設する。


第7章 プルトニウム利用の禁止


 第42条 プルサーマル計画の放棄


 第43条 核燃料サイクル計画の中止

 

【提案の理由】


 昨年電気事業連合会は、核燃料サイクルに係る総事業費の内、使用済み燃料の再処理施設の操業と操業廃棄物の処理処分のための費用を約11.6兆円と公表した。これは同施設が100%計画通り操業できた場合の数字であり、将来更に膨らむことは確実である。


 このコストが電力自由化競争の中で大きな足かせであることは、電事連自ら認めている。国民に広く負担させる制度の検討委員会は設置されたが、経済界の核燃料サイクルに対する見方は厳しい。
 しかも、核燃料サイクルは到底成立しえない。プルトニウム利用には何のメリットもないばかりか、再処理工場を運転すれば、日常的に排出される放射能で三陸沖の豊かな漁場が汚染され、住民の健康にも影響を与えることは必至である。既に付属施設の杜撰な不良溶接工事も発覚し、操業中の事故も懸念されている。


 プルサーマルについても、交付金の上積みと引替えに地元に危険を押しつけることに社会的批判もあり、計画は中止する。

 

 

<第8号議案> 定款一部変更の件(4)


【提案の内容】


以下の章を新設する。


第8章 劣化ウランの管理


 第44条 劣化ウランは適切に管理する。

 

【提案の理由】


 先の湾岸戦争やイラク、アフガニスタン戦争、ユーゴ空爆等において、米軍が劣化ウラン兵器を使用し、それによる住民や兵士の深刻な健康被害、環境汚染が広がりつつあることは、既にUNEP(国連環境計画)等からも報告されている。

 米軍はこの放射能兵器に使う劣化ウランを米USEC社から調達しており、当社はそのUSEC社に浜岡原発の燃料用ウランの濃縮を委託し、その過程で生じた劣化ウランの所有権を同社に譲渡している。


 劣化ウランは、兵器といった非人道的な用途にしか利用できない物質であり、放射性物質として厳重に管理すべき廃棄物である。
それを譲渡の名の下に管理放棄している当社の行為は許されないものである。当社由来の劣化ウランが兵器に転用されていない保証はない。


 従って、長寿命の放射性廃棄物である劣化ウランについては、既に発生したものも含めて当社が厳重に管理保管することとし、そのために必要な措置を講ずる。

 

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(5)

【提案の内容】
 

以下の章を新設する。
 

第9章 安全性検証のための情報公開の促進


 第45条 住民の安全と安心を確保するために必要とされる情報を積極的に開示する。

 

【提案の理由】


 想定東海地震の震源直上に位置する浜岡原子力発電所が近づく巨大地震に耐えられるのかという懸念、不安の声は近年特に高まり、周辺自治体議会からは廃炉を求める意見書が相次ぎ、静岡地裁には県内外の約2000人から運転停止を求める裁判も提起され、現在係争中である。著名な地震学者をはじめとして専門家からの警告も強まり、メディアでも度々とりあげられている。


 しかし当社は、建設時の耐震設計を盾にどんな地震にも耐えうると傲慢な姿勢を取り続けている。専門家でも意見が分かれる今日、これまで企業秘密等を理由として公開を拒んできた耐震安全性を示す設計値やデータ類を積極的に開示し、広く社会の検証に委ねることこそ企業倫理上責任ある姿勢といえる。加えて、係争中を理由に見学を拒むなど、裁判原告に対して行ってきた差別を改め、社会に与えてきた非民主的な企業であるとの汚名を返上する機会とすべきである。

 

 

<第10号議案> 定款一部変更の件(6)

【提案の内容】


以下の章を新設する。
 

第10章 東海地震に対する『リスク管理』


 第46条 危険回避のため地震が過ぎ去るまで浜岡原子力発電所の運転を停止する

 

【提案の理由】


 巨大地震が稼動中の原発を襲う事態は絶対に避けなければならない。
当社が、東海地震の「注意情報」に対して代替電力を確保しながら段階的に原子炉を停止すると定めたことは、この観点から評価されている。


 しかし、東海地震を予知できる保証はない。元地震予知連絡会会長・茂木清夫氏は「東海地震は予知できるとは限らない」と指摘する。気象庁は「突発的に地震が発生することもある」とし、静岡県は「予知なし」ケースでの被害想定も行っている。危険側で考えれば、東海地震は突発的に発生するものと想定すべきである。


 よって浜岡原発は今から止めておくしかない。『原発震災』が発生すれば、原賠法によって限度額以上の賠償は免責されるが、社会的・道義的責任が追及されるのは必至である。東海地震が迫っているという共通認識のもとで、危険回避のために地震が過ぎるまで運転停止しておくとする『リスク管理』は多くの株主に理解される妥当な対応である。

 

 

第11号議案> 定款一部変更の件(7) 

【提案の内容】


以下の章を新設する。
 

第11章 市民との共同事業


 第47条 原子力発電から撤退し、自然エネルギーによる分散型発電を、市民からも出資を募り、共同して行う。

 

【提案の理由】


 省エネ家電の開発が進んでいる。また、コジェネ(電熱併給)の急速な普及拡大が始まろうとしている。これらのことから分かるように、中長期的には電力需要の増加はあり得ず、原発などの大規模な設備での発電は不利となるのは自明である。これからは分散型発電を進めなければならない。


 当社としても、分散型発電の一環として、市民と企業が協力しあう自然エネルギーによる共同発電事業に取り組むべきである。発電設備の建設費は、建設される地域の市民から、上限を設けて広く出資を募り、利益は出資者に還元する。得られた電力はその地域で消費するのである。


 この方法は市民が自ら関わることになる。従って、むだな消費を抑えることにつながる。このことは緊急課題である地球温暖化防止のためのC02削減に大きく寄与する。


 そしてゆくゆくは、自然破壊のない持続可能なエネルギー需給へとつながってゆくのである。


2003脱原発 株主提案

(第79期 2002年4月~2003年3月末)

 

<第7号議案> 第79期利益処分案承認の件
 

【提案の内容】

  取締役と監査役の役員賞与金を半額とする。

 

【提案の理由】

 当社は、不況により売上が伸びなやみ、7千億円以上あった設備投資額は半分以下に削減された。これにより経営破綻したり、人員削減に追い込まれた取引先もある。
当社の社員も、96年には2万1千人であったが、現在は1万8千人となり、きびしい人員削減策がとられている。
さらに、一昨年の浜岡原発1号機の水素爆発事故に始まり、2号機は運転再開直後の水漏れ事故があり、3号機は「ひび割れ隠し」が明らかとなり、4号機は67ヶ所ものひび割れが見つかった。これらのことは当社の信頼を失墜させ、利益を損なった。
このように当社はきわめて厳しい経営環境にあるにもかかわらず、役員賞与金は10年あまり1億4千万円で、変化は見られない。これでは痛みを他に押しつけただけであるといわざるをえない。
役員賞与を半額とすることを提案する。

<第8号議案> 定款一部変更の件
(1)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第7章 エネルギーシフト(電源構成の変更)

 第42条 当社は、小規模分散型電源中心の電源構成へのエネルギーシフトを進める。


  (2)  前項の目的を達成するために市民事業と積極的に連携する。

 

【提案の理由】

 環境問題は、21世紀の人類最大の課題の一つです。大規模な環境破壊のほとんどは直接間接にエネルギーの生産と消費に関連しており、エネルギー事業者は、環境問題にとくに敏感でなければなりません。
当社は、放射能を生み出す原子力発電、二酸化炭素を大量に発生させる火力発電という環境に悪影響をもたらす電源が中心です。これらの発電方法が、将来、利用不能あるいは大幅縮小を余儀なくされることは明白です。
また、コジェネ(電熱併給)が普及すれば、コジェネに不向きなこれら大規模電源は、コスト面でも決定的に不利になります。
これらの電源にこだわり続ければ、エネルギー自由化の荒波のなかで当社の存続そのものが危うくなります。自然エネルギーを含む小規模・地域分散型電源中心へのエネルギーシフトは、避けることができません。小規模・地域分散型電源の普及には時間が必要です。いますぐ全力で取り組む必要があります。

 

<第9号議案> 定款一部変更の件
(2)

【提案の内容】

以下の章を新設する

第8章 使用済み核燃料の再処理

 第43条 使用済み核燃料の再処理事業から撤退し、今後使用済み核燃料の青森県六ヶ所村
への搬出を一切行わない。

 

【提案の理由】

 昨年、福島県と新潟県はプルサーマルの事前了解を撤回し、1月には高速増殖炉「もんじゅ」についても、名古屋高裁判決で設置許可が無効とされた。核燃料サイクルの破綻は、更に明確になり再処理を行う理由は消滅した。


 プルトニウムの利用は原子力発電の発電コストを押し上げ、電力自由化競争においても不利である。国は04年末をめどに原子力への優遇策を検討することになってはいるものの、将来にわたり国から十分な支援が受けられる保証はない。我が社としては、これ以上不良債権に等しい使途のないプルトニウムを増やすことは避けなければならない。


 また、再処理工場による環境汚染の実態も近年次々と明かになっている。青森県六ヶ所村の再処理工場では、排水中の放射能は沖合いに拡散せず、太平洋岸に沿って流れ、申請書で想定された以上に、豊かな三陸沖の漁場等を汚染する可能性も指摘されている。環境を重視する我が社は、この事業から撤退すべきである。

 

<第10号議案> 定款一部変更の件
(3)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第9章 安全の最優先

 第44条 信頼できる検査方法が確立しない限り、原発の運転を停止する。

 

【提案の理由】

 昨年来明らかになった一連の「原発トラブル隠し」をきっかけに、浜岡原発をはじめとする沸騰水型原発が深刻な材質上の欠陥を抱えていることが表面化した。
応力腐食割れに強いとされ、比較的新しい原子炉の重要配管や炉内構造物に使用されているステンレス鋼でもひび割れが多発していたのである。材質を過信したあまり、溶接部の残留応力除去工程を省いたことが直接的原因と推測されている。
さらに、現在用いられている超音波検査ではひび割れの状況が正しく検出できないという、検査方法の不備も明らかになった。当該部分を切り出して実測してみたら、ひび割れの深さは超音波検査による測定値の37倍だったという例まである(東北電力女川1号機)。
測定値が信頼できなければ、ひび割れを正確に把握することは不可能であり、原子炉の健全性を保証することはできない。信頼できる新しい検査方法が確立されるまで全ての原発の運転を停止すべきである。

 

 

<第11号議案> 定款一部変更の件
(4)

【提案の内容】

 以下の章を新設する。

第10章 安全性の確保

 第45条 東海地震が過ぎ去るまで、浜岡原子力発電所1~4号機の運転を停止する。

 

【提案の理由】

 「浜岡原子力発電所の設計・建設・運転は、考え得る最大級の地震が発生しても安全が保たれるよう細心の注意を払って取り組んでおり、国による厳重な審査・監督を受け安全確保に万全を期しております」と述べている(株主提案に対する取締役会の意見)。


 しかしながら、この意見は間違いであることが、証明された。


 中央防災会議の想定震源モデルによる計算では、東海地震による浜岡原発の基盤の揺れが耐震設計の基準地震動を超えることが判った。


 さらに、この震源モデルでは、特に強い地震波が発生する固着域を浜岡原発から遠く離れた位置に想定しているが、その位置を正確に予測することはできず、少しでも固着域が近くにあれば、もっと大きな地震動に襲われることになるからである。


 そのうえ、同時に活動する枝分かれ断層による揺れも加わる。


 東海地震による揺れは耐震設計を大きく超える恐れが極めて大きいことが明らかになった以上、運転は停止すべきである。

 

<第12号議案> 定款一部変更の件(5)

【
提案の内容】

以下の章を新設する。

第11章 安全性への実証

 第46条 浜岡原子力発電所は、耐震性を実測するための実験炉とする。

 

【提案の理由】

 運転停止後の浜岡原発全4機は以下のように有効利用を図る。


 東海地震の地震波が各原発プラントに与える影響を観測するためのセンサーを備えつけ、東海地震が現実に起きた際にデータ採取を行う態勢を整えておく。


 なお危険防止のため、核燃料等は取り除いておく。こうすることにより、リスクを伴わず実証データを採取することができる。
これまでの多度津工学試験所での振動実験は、新品の部分的な縮小模型を単純に揺らしただけにすぎず、実機全体の震動を検証することは不可能であった。4タイプある原子炉の実際の振動を計測することで、システム全体の複雑な揺れを把握でき、さらに経時変化の違いも明瞭にできる。

 東海地震のように規則性の高い地震においては、このような計画的計測が可能であり、次の地震災害を、原発に限らず未然に防止する意味で、そのデータの価値は図りしれない。


2002脱原発 株主提案

(第78期 2001年4月~2002年3月末)

 

<第4号議案> 定款一部変更の件(1)


【
提案の内容】

以下の章を新設する。

第7章 安全性の確保

 
第42条 浜岡1、2号炉の運転停止

 

【提案の理由】



 昨年11月浜岡原発1号炉は、緊急冷却系の配管が水素爆発により破断し、また、原子炉の心臓部である圧力容器の溶接部分からの水漏れ事故も起こした。


 事故の真相は不明のままであるが、そもそも水素の存在が危険につながるとは想定されおらず、当然、原発建設に必要な設置許可申請書の安全評価にも反映されていなかった。


 さらに、溶接部分からの水漏れ事故においても、工場での厳重な管理のもと施工されていたはずが、相当量の水漏れとなっていた。


 これらのことを考えあわせれば、1号炉は欠陥炉であり、老朽化が進んでいると言わざるをえない。そして、同じ構造を持つ2号炉も水素の存在が確認されたことから欠陥炉である。また、1号炉と運転年数も同じくらいであるため、老朽化はまぬがれない。


 せまり来る東海地震はマグニチュード8クラスと想定され、浜岡原発はその震源域にある。


 老朽化の進んだ欠陥炉は安全確保のため、運転を停止しなければならない。

 

 

<第5号議案> 定款一部変更の件(2)


【
提案の内容】 

以下の章を新設する。

第8章 安全性確保のための特別措置


 第43条 浜岡原発3号炉と4号炉を東海地震が過ぎ去るまで運転停止する。

 

【提案の理由】

 浜岡原発は、東海地震の想定震源域の真上にある。前地震予知連会長茂木清夫東大名誉教授は、「浜岡原発立地はとうてい納得できるものではない」(静岡新聞2001.11.13)、「M(マグニチュード)8クラスの巨大地震が起こる真上につくっているんだから、正気のさたじゃない」(週刊朝日2002.1.25)と発言している。


 当社の取締役会は考えられる最大級の地震に耐えられると言っているが、それは根拠薄弱である。なぜなら、浜岡での地震動がどうなるかは予測不能であるし、仮に原発本体は破壊を免れたとしても、耐震性が低い周辺機器の一斉破壊や津波から重大事故が発生する可能性がある。

 このまま運転を続け東海地震に襲われたとき、地震に原発事故が重なる「原発震災」が発生する危険性がある。このような事態になれば、当社の存続も危ぶまれることは言うまでもない。東海地震が過ぎ去るまで3、4号炉の停止を提案する。

 

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(3)


【
提案の内容】

以下の章を新設する。

第9章 使用済み核燃料の再処理およびプルトニウムの利用

 
第44条 本会社はプルトニウムを利用しない。


   上記の目的を達成するために、使用済み核燃料の再処理を行わない。


   また、原子力発電所でのMOX燃料の使用は行わない。

 

【提案の理由】

 核燃料サイクル計画は既に破綻している。高速増殖炉もんじゅの運転再開は目処がたたず、プルサーマル計画も、MOX燃料のデータねつ造問題、新潟県刈羽村の住民投票による反対派勝利、福島県知事の不同意、コモックス社の燃料加工中止など次々と壁にぶちあたり、実現が困難になっている。このまま再処理を続けて、使途が存在しないプルトニウムをこれ以上保有することは、国際公約に反する行為となる。


 今年初めに電事連の南直哉会長は、核燃料サイクルを基本とする原発への公的支援を要求し、事実上のコスト高を認めた。英国では、核燃料公社が民営化されるにあたり、原子力債務管理機関を設立して、再処理工場や新鋭のMOX工場の運用を管理することになった。プルトニウム利用の採算性はどこの国でも否定されている。


 当社としては、再処理事業から一切手を引き、MOX燃料の使用を行わないことが、これ以上の損失を防ぐことにつながると考えられる。

 

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(4)


【
提案の内容】

 以下の章を新設する。

第10章 自然エネルギー利用の促進

 
第45条 当社は、自然エネルギー利用の重要性を理解し、当社のあらゆる事業において自然エネルギーの利用促進を図る。

 

【提案の理由】

 現在の主要電源のうち、火力は、地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出するから、将来的に縮小されることはあっても拡大されることはありえない。原子力は、放射能を生み出し、破滅的事故の危険性を排除できない。そのために社会に受け入れられないことがすでに世界的に明白になっている。これから衰退の一途を辿るしかない。
電気事業の将来を考えれば、省エネに努めつつ、自然エネルギーに電源をシフトさせていくしか、道は残されていない。そうである以上、いまから自然エネルギー利用の方向にすみやかに事業活動の力点を移すほうが、経営的にも有利となる。
当社としても、太陽光、風力、バイオマス、潮力、小規模水力などの自然エネルギーを利用する発電に本格的に取り組むとともに、個人、団体、企業などの自然エネルギー利用発電を積極的に支援する必要がある。

 

 

<第8号議案> 定款一部変更の件(5)


【
提案の内容】

 以下の章を新設する。

第11章 経営計画


 第46条 当社に「エネルギー経済社会研究所」を置く

 

【提案の理由】

 これまで電力会社は、エネルギー需給見通し、原子力の長期見通し、石油需給見通し、価格見通し、等あらゆる面での国の見通しの下敷きのもとで、例えば電源計画等を立ててきた。


 国の政策は常に政治的力学と関連していること等もあり、変更されることがしばしばで、そのため当社の電源計画等も常に変更されてきたという実情がある。


 銀行系、証券系等の研究所がほとんど政府見通しと異なる経済指標を掲げることがあるように、当社も責任ある自立的なエネルギー経済・社会についての研究が必要である。


 今後の規正緩和の中で、電源計画のみならず、広くエネルギー計画一般についても、責任ある長期計画のもとに進められる必要がある。
地球的な環境重視の中で、新しい再生エネルギーへの構成転換も求められるが、それは長期に亘って進める戦略が必要である。現在の当社にはそれを進める何らの部署も体制もない。

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(6)



【
提案の内容】

第4章 第17条(員数)を以下のとおり改正する。

  現 行  本会社に取締役32名以内を置く。


  改正案  本会社に取締役16名以内を置く。

 

【提案の理由】

 現在当社には定款で定められた限度いっぱいの32名の取締役がいる。これを半分に減らすというのが、提案の主旨である。
その理由の第一は、経費削減である。取締役1名に要する経費は、年間5千万円を下らないと推測される。
第二に、現在、ヒラの取締役が16名いるが、そのほとんどは、部、支社・支店など社内各部署の長であり、取締役というのは単なる肩書きにすぎない。「会社の業務執行に関する意思の決定」という取締役会の本来の機能は、現実には、社内各部署を統括する常務以上の取締役で構成される常務会によって担われているのである。したがって、取締役の員数を、現在の常務以上の員数と同じ数、すなわち16名に減員してもなんら支障は出ない。
なお、「取締役待遇」などのヤミ役員が存在してはならないことはいうまでもない。


2001 脱原発 株主提案

(第77期 2000年4月~2001年3月末)

 

<第5号議案>  定款一部変更の件(1)


【
提案の内容】

以下の章を新設する。

第7章 地球温暖化防止のための努力

 
第42条 当社は、温暖化物質大量排出企業の立場を自覚し、地球温暖化防止に資するため以下の課題に全力で取り組む。

 1 省エネルギーの推進
 

 2 自然エネルギーの利用促進

第43条 当社は、前条各項をもっとも効果的に実行できる事業形態を構築する。

 

【提案の理由】


 電気事業を営む当社は、大量の二酸化炭素を排出しており、地球温暖化について責任を有する。地球温暖化問題は21世紀の人類にとって最重要の課題の一つであり、当社としても最重要の経営課題としてその対策に取り組むことが求められている。


 真に地球温暖化を防止しうる方策は、省エネ(エネルギー使用の節約と効率化)と自然エネルギー利用以外にはない。省エネと自然エネルギー利用はいずれも、市民一人ひとりがエネルギー問題に関心を持つことによってのみ有意義な成果が見込まれる。そして、市民の関心を高めるためには、電源配置をはじめ電気事業全体を市民にとって身近で親しみのあるものにすることが不可欠である。


 電力の大量生産・大量消費を前提とした当社の事業のありかたを抜本的に改め、小規模・分散型電源を核とする地域に根ざした分権的な電気事業に再構築しなければならない。

 

<第6号議案> 定款一部変更の件(2)

【
提案の内容】

第4章 第17条(取締役の員数)を以下のとおり改正する。

 現 行 本会社に取締役32人以内を置く。


 改正案 本会社に取締役7人以内を置く。

 

【提案の理由】


 現在当社には32人の取締役がいる。株主総会招集通知書にそれぞれの取締役の業務内容が記載されているが、その大半は、たんなる上級従業員として社内業務に従事しているにすぎず(○○部長など)、取締役の本来の任務である経営方針の決定にかかわっているとは考えられない。取締役職が実際には社内ポストの1つになっているのが現状である。


 逆に、もしも32人の取締役全員が経営方針の決定に参画しようとしたら、数が多すぎて、内容のある議論も決定もできないであろう。
 現在当社には代表取締役が7人いるが、経営方針の効率的な決定のためには取締役の員数はこの程度が適当である。
 取締役の員数の削減は、経費削減の効果もある。

 

<第7号議案> 定款一部変更の件(3)


【
提案の内容】

以下の章を新設する。

第8章 安全性確保のための特別措置

 
第44条 東海地震対策特別措置として、浜岡原子力発電所の運転を即時停止し、東海地震発生まで、一時休止させる。

 

【提案の理由】


  浜岡原発は東海地震想定震源域の真上にある。
溝上恵地震防災対策強化地域判定会長は、「M8級の東海地震が発生する条件がほぼ整ったことは間違いない」と警告している。
東海地震を警告する石橋克彦神戸大教授は、「耐震設計の前提となる地震の想定が地震学的に間違っている」と主張している。
また原子炉内及び燃料プール内の核燃料は、運転停止後も莫大な崩壊熱を発しており、最低3ケ月間は冷却し続けなければ過酷事故発生の危険があるため、当社が宣伝する、「警戒宣言発令後に停止」「地震計が働いて自動停止」などの対策では全く不十分である。


 東海地震発生によって同原発が過酷事故を起こす事態となれば、救援も復興も望めない大災害となり、本州中央部の機能がマヒする事となる。
 現在の地震学では東海地震発生時期の特定が不可能であり、同原発の耐震安全性を100%保証することができない以上、防災上の観点から、即時停止措置をとるべきである。

 

<第8号議案> 定款一部変更の件(4)


以下の章を新設する。

第9章 電力自由化への対応


 第45条 原子力発電所の新設を禁止する。 

 

【提案の理由】


 私たちは以前から、「コスト競争に勝たなければ会社存続はあり得ない」と、電力自由化への対応を主張してきた。ここにきて、電力自由化が現実に始まり、ようやく経営陣もガス事業への逆参入など、事業の再構築を始めだした。
 しかし、経営陣は、初期投資が膨大(4000億円)であり、建設期間も長期に及ぶ原発の新設は、新規参入者との価格競争上不利であることは明らかであるのに、これを止めると明言できないでいる。


 当社は三重県海山町で、芦浜原発建設での無理な立地活動の反省をせず、またもや、地域破壊をともなう立地活動をしている。


 また、当社の新設の原発である浜岡5号炉は、予想される東海地震の震源域にあり、原発震災の被害は甚大なものと予想される。


 経営陣の原発への拘泥は、株主の利益を守ることはおろか、地域を破壊し、市民の生命財産も守れない。よってここに株主提案をする。

 

<第9号議案> 定款一部変更の件(5)

【
提案の内容】

第2条(目的)を以下のとおり改正する。

  現 行 本会社は、次の事業を営むことを目的とする。


      1 電気事業
  (以下省略)


  改正案 本会社は、次の事業を営むことを目的とする。
 

      1 電気事業(ただし、核燃料サイクル事業は除く)
 (以下省略)

【提案の理由】


 近年わが国で起きた重大な原子力事故は、95年の高速増殖炉「もんじゅ」のナトリウム漏れ事故、96年の東海村再処理工場の火災爆発事故、そして99年9月のJCO東海事業所の臨界事故である。JCO事故では、作業員2名が急性放射線障害で死亡し、周辺住民も長時間中性子線の被曝をこうむることになった。一連の事故は、核燃料サイクル事業がきわめて危険であることを示している。


 また、核燃料サイクルの中核施設である高速増殖炉の開発の見通しはまったく立っておらず、核燃料サイクル事業が実現する可能性はない。成算のない事業に資金を投入することは、株主にたいする背信行為である。

2000 脱原発 株主提案

(第76期 1999年4月~2000年3月末)

 

今年の中電株主総会は、6月29日午前10時~、
名古屋市熱田区にあるセンチュリーホール(名古屋国際会議場)のイベントホールにて行われました。

 

第3号議案> 定款一部変更の件

【
提案の内容】

第7章 原子力発電、および、再処理事業からの撤退 

(当初のタイトルは「原子力発電からの撤退、及び放射性廃棄物の管理の実行
」)
 

 第42条 本会社は原子力発電から撤退する。また、再処理を行わない。

 

【提案の理由】


 原子力発電が他の発電方法に比べて経済的に劣り、経営上の負担になることは今や明白です。また、一度発生すれば壊滅的な影響を与えるその事故の性格から、社会的に受容されがたいものです。


 核燃料サイクルによるプルトニウム利用計画も挫折し、再処理してプルトニウムを取り出しても、使い道がなくなりました。また、プルトニウムを普通の原発で燃やすプルサーマルは、安全性に疑問があるのみならず、経済性をさらに悪化させることになります。


 原子力開発は誤算の連続でした。今、原発推進の最後の理由としてCO2 削減が主張されていますが、実は原子力発電がCO2削減に貢献するという責任ある数字も示されたことはないのです。


 何の確たる根拠もなく進められる原子力発電は中止すべきです。

 

<第4号議案> 定款一部変更の件

【
提案の内容】

第8章 発生者責任


第43条 本会社が生み出した放射性廃棄物は、発生者責任の原則にもとづき、自社で管理・保管を行う。

 

【提案の理由】

 高レベル放射性廃棄物の地中処分のための法案が成立されようとしています。今年10月にはこの処分を行う実施主体が設立される見通しです。


 当社は、自ら発生させた高レベル核廃棄物の処分をこの認可法人に委託し、その費用を電気料金に上乗せして拠出すれば、その後の見込み違いから生じる問題に対しては何ら責任を問われないことになります。


 企業の活動内容の適切さを自らが検証するためには、発生者責任の原則を徹底することが必要です。


 特に高レベル核廃棄物は数万年以上の毒性をもち、扱いを誤れば環境に与える影響も甚大なため、その発生源者が最後まで責任を全うできないならば、排出を止めていくのが健全な経済活動です。
 そうした観点から、先年の定款変更で可能となった事業内容の拡張により、本会社自らこの核廃棄物を管理・保管することを提案します。

 

<第5号議案> 定款一部変更の件

【
提案の内容】

第9章 環境負荷低減に向けたエネルギー計画の策定


 第44条 本会社は、発電による環境負荷を可能な限り低減するための、エネルギー計画を策定する。

 

【提案の理由】


 本会社は、発電部門を担う企業として、持続可能な社会への転換に多大な責任を負っていす。その責任を果たすためには、従来のように原子力に固執したCO2対策ではなく、より総合的で一貫した環境負荷低減のためのエネルギー計画が必要です。


 具体的には、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーの導入促進のため、希望する人の電力料金に数%の上乗せをする「グリーン電力料金制度」を取り入れたり、欧米で行われているような本格的なDSM(ディマンド・サイド・マネジメント=需要抑制政策)の実施や電気の適正利用のためのプログラムを作ります。


 この計画は、優先的に経営に反映され、毎年具体的な目標を定め、達成状況を検証します。こうすることで、着実に環境負荷の低減に取り組んでいくことが可能になります。

 

<第6号議案>定款一部変更の件

【
提案の内容】

第10章 社会的合意


 第45条 本会社は、社会的合意のない事業は行わない。

   2 社会的合意のない事業にたいして出資、融資、寄付ならびに従業員の派遣等の協力を行わない。

【提案の理由】

 住民の意思に反して推進された芦浜原発計画は挫折しました。住民の意思に反する事業は、けっきょく実行することができず、会社の評価を低め、経済的損失をもたらすだけであることが判明しました。


 また本会社は、徳山ダム、愛知万博、中部新国際空港などの事業にも出資や協力を行っています。これらの事業は、環境破壊、自治体財政の圧迫などの点できびしい批判にさらされています。


 ほぼ完全な地域独占企業としての本会社には、本来すべての需要家の意見に耳を傾ける義務があります。この地域に住む者は本会社と契約する(電気を使う)しかないからです。


 人びとの価値観が多様化した今日、本会社が需要家(地域住民)のなかに明らかな賛否両論がある事業に関与することは慎まねばなりません。


 以上の2つの理由で、社会的合意のない事業の実行あるいはそれへの関与を禁止することを提案します。

 

<第7号議案> 定款一部変更の件

【
提案の内容】

第11章 安全性の確保


 第46条 安全性を確保できない発電設備の即時停止


 


【提案の理由】


 浜岡原発のある駿河湾一帯は、大規模地震が発生する確率の高い場所です。


 当社の取締役会は、「考え得る最大級の地震が起きても、安全が保たれるように設計・建設されていると主張しています。これまでの原発の耐震設計は、地震のエネルギーを示すマグニチュードだけを安全設計の指針としています。しかし、阪神大震災や台湾大地震で、地震の破壊力の大きさは、マグニチュードだけではなく、地震波の周期にも影響されることが判明しました。


 この結果、当社の取締役会の主張は根拠がなくなりました。茨城県東海村のJCOの事故では、わずか1ミリグラムの核反応で、大きな被害が発生しました。大規模地震による原発震災では、原子炉および周辺機器に同時多発的に障害が発生し、JCO事故の何千倍、何万倍の被害を発生させる可能性があります。


 安全性が確立されていない発電設備は即時停止することを提案します。

 

<第8号議案> 定款一部変更の件

【
提案の内容】

第4章 第17条(取締役の員数)を以下のとおり改正する。

 現行  本会社に取締役32人以内を置く。


 改正案 本会社に取締役10人以内を置く。

 

【提案の理由】

 三重県知事の意見表明を受けて、当社は37年間膠着状態であった芦浜原発計画を断念しました。

 その結果、当社の株価は値上がりをし、原発断念は経営上正しい判断であることが、証明されたといえます。


 しかし、当社の取締役は、これまでこの状況を認識できず、37年間もの長期にわたり計画推進をしてきてしまいました。そのことにより当社に多大な損失を与えたのです。また、この間の強引な立地活動は、地元の地域破壊を引き起こし、当社の社会的評価をいちじるしく低下させました(地元住民に対して早急に謝罪することが必要です)。


 機敏かつ柔軟な経営判断ができなかったことが、今回の失策の1つの原因であると考えられます。32名もの取締役がいては、それは不可能です。そこで、取締役会のスリム化を提案する次第です。

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