Skip to content

2014年(第90期)の事前質問&一括回答

■発電コスト・発電実績・発電設備等(11問)

1)当社の2013年度の主要電源別の発電コストを聞きたい。なお、水力は一般水力と揚水に分けて示してほしい。

2)火力発電所について、LNG、石炭、石油、その他の燃料別の発電コストを明らかにされたい。

3)当社の2013年度の二酸化炭素総排出量、および、その1990年度比の増減はどれだけであったか。

4) 当社の2013年度の二酸化炭素排出実績を、二酸化炭素排出削減に関するこれまでの当社の言明との関連でどのように評価しているか。

5)碧南火力発電所(日本最大のCO₂排出事業所)が次第に老朽化しているが、リプレースの検討はなされているのか。石炭火力は、温暖化コストを考えれば、今後は極めて高コストの電源になることはまちがいない。碧南火力発電所の石炭火力は順次廃止し、LNGコンバインドサイクル発電に置き換えていくべきだと考えるが、どうか。

6)原発の発電コストは、内部コスト(電力会社が負担するコスト)だけでなく、外部コスト(電力会社が負担していないコスト。その最大のものが、過酷事故のコスト)も加えると、火力発電よりはるかに高く、風力発電はいうまでもなく、現状の太陽光発電よりも高くなるのではないかと、言われている。企業の社会的責任の完遂を標榜している当社として、原発の外部コストに無関心でいることは許されないはずだ。そのことを踏まえて、

① 当社は、原発の外部コストはどれほどの大きさになると認識しているか。

② 当社は、外部コストを含めても原発は低コストの電源であると考えているのか。

③ コストの大きな部分が外部化されている原発は、自由な市場経済になじまないという意見がある。この意見をどう評価するか。

7)現在建設中の浜岡原発の防波壁のみの工事費総額はいくらか。耐震工事・津波対策全体ではなく、防波壁のみの工事費用を明らかにされたい。

8)耐震、対津波対策で新たに行った設備投資による固定資産増は、何年で償却されるのか。

9)原発には、他の発電所では必要としない核物質防護のためのセキュリティ対策が必要である。管理システムや要員・警備の強化等、これらにかかる費用は浜岡原発では年間幾らになるのか。

◆事業報告・経営方針等(4問)

1) 事業報告では、「原子力、火力、再生可能エネルギーなどの多様なエネルギーをバランスよく組み合わせていく必要があります」と記されており、原子力と火力については引き続いてさまざまな言及がなされているが、再生可能エネルギーについてはまったく言及がない。再生可能エネルギーを軽視しているのではないか。

このことに関連して、しかるべき将来における当社の再生可能エネルギーの調達目標(自社発電+購入)を示してほしい。

なお、電源として水力が挙げられていないが(従来は挙げられていた)、それはなぜか。

2) 総会資料のどこにも節電への取り組みが述べられていないようだが、21世紀の電気事業者の姿勢として欠けるところがあるのではないか。

3)福島原発事故以前の毎年度の事業報告では、原発は「安定供給や地球環境保全の面で優れた電源」と位置づけられている。

それが事故後においては、「安定供給の面で優れた電源」という記述はなくなり、「将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには」重要な電源という、あいまいな位置づけに変わっている。そこで質問するが、当社は、いまでも原発を安定供給の面で優れた電源と位置づけているのか。もしそう位置づけているのなら、福島原発事故という一つの事故で、以後3年経っても国内のすべての原発が停止したままという現実と、この位置づけとが整合的であることを説明してほしい。

また、「地球環境保全の面で優れた電源」という位置づけについては、事故後には、「地球温暖化という課題に対処」する上で重要な電源という位置づけに変わっている。この変化は、福島原発事故を経験して、膨大な放射性物質を発生させる原発は、(地球温暖化に対処するには有効かもしれないが……質問者はそうは考えないが)全体として見た場合、地球環境保全という面で優れた電源ではないことに気づいたからであると理解してよいか。

4)5月21日の福井地裁における大飯原発の運転差止裁判の判決は、「極めて多数の人の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的に許されないと考える」との判断を示している。 当社はこれをどのように受け止めたか。当社としては、人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの問題は同等に論じられるべきとの立場か。

■浜岡原発事故の過失責任・事故時対策(5問)

1)当社は浜岡原発の再稼働を目指しているが、原発を運転すればサイト外への大量の放射性物質放散を伴う過酷事故が発生する危険性は排除できない。そうである以上、会社にはそれに備えておく義務がある。その備えの一つとして決死隊の準備がある。過酷事故では、死ぬ覚悟で事故の拡大抑止のために作業することが必要になることがありうる。そういう命令をする覚悟、そういう命令に従う覚悟がなければ、原発を運転すべきではない。 以上のことを前提にして、

① 当社にはいざという場合に決死隊を使う覚悟はあるのか。

② いざという場合に決死隊を使うには事前の(過酷事故発生以前からの)十分な準備が必要だが、当社ではそれはどのようになされているのか。

2)福島で現実のものとなった史上初の原発震災に関して、東京電力に予見可能性があったか否かという点で、東京地検は刑事責任について不起訴相当とした。東京電力が予見できなかった、と主張したためである。現在検察審査会で審査中で、今後起訴相当とされる可能性は高く、一方では関係役員に5兆5千億円の賠償を請求する株主代表訴訟も起こされている。

浜岡原発では、福島原発とは異なり、政府により数十年も前からM8級の大地震が予見され、地震学者を始め社会からの警告も多々発せられてきた。私たちも株主として総会等で度々指摘している。3年前には、首相の要請を受け入れて4・5号機を計画外停止し、今後に対する対策も少なからず行っている。これは予見可能性を認めるものに他ならない。

それにもかかわらず地震・津波が来て、万一過酷事故をひき起こすに至った場合には、その誘因となった自然災害の規模によらず中部電力の過失は免れないと思うがいかが。

3)福島4号機プールが空焚きにならないですんだのは、ほんの偶然の重なりであった。

(朝日6月9日吉田調書)

浜岡原発でも地震・津波に伴う何らかの事情で使用済み核燃料プールが空焚きにならないよう、プール側水圧が減少した際に原子炉ピットから冷却水が流入するように対策しておくことが必要と思うが、対策は如何。

4)同様に、ブローアウトパネルを、必要に応じて開閉できるようにしておくことが、中越沖地震及び今回の事故からの教訓として求められていると思うが、その対策は如何。

◆ プルサーマルについて(3問)

1)静岡県の川勝知事は、4月の共同通信のインタビューで“使用済み核燃料 を再処理して取り出したプルトニウムをウランとの混合酸化物(MOX)燃料にして原発で使うプルサーマル計画は「白紙だ」と明言し、過去に県が同意した浜岡4号機での実施計画は容認できないと表明した。」 と報じられています。当社としては、地元自治体の意に反してもプルサーマル計画を継続するつもりですか。

2)嫌がる地元を今後説得できる保証はありません。計画のごり押しは地元との関係を壊します。プルサーマル以外のプルトニウムの処理方法を真剣に模索すべきではないですか。

3)川勝知事は、「青森県六ケ所村での再処理事業が今後も進まず、使用済み燃料が全国の原発に返還される事態になれば、 引き取って乾式貯蔵するのが「(立地県としての)義務だ」と強調」したと書かれています。これほど理解のある知事は他にはいません。乾式貯蔵施設に使用済みMOX燃料を加えるようなことは、道義的にも避けるべきではありませんか。

◆ 使用済み核燃料乾式貯蔵施設について(2問)
1)現在、新規制基準に基づき設計を行っている段階ということですが、いつまでに着工し、完成時期はいつになるのですか。

2)完成時期を前倒しすることはできないのですか。できないとすれば、何故ですか。

■浜岡原発敷地周辺の地下水について(7問)

1)浜岡原発敷地周辺の現在の地下水位は、T.P.何メートルから何メートルですか。サブドレインによる汲み上げがあった場合とない場合について回答してください。

2)常時地下水の汲み上げを行っているサブドレインは、敷地内に何本設置されていますか。また、だいたいの位置を教えてください。

3)前項のサブドレイン全体で1日(24時間)に汲み上げている地下水の量は何トンですか。

4)汲み上げた地下水の処理方法はどのようにしていますか。

5)津波が襲来した場合、地下水位が上がり敷地内が余震時などで広い範囲で液状化する危険性があります。

敷地内構造物の浮き上がりなどに対する対策は万全ですか。例えば岩盤に固定していない道路のアスファルトの対策はどのようになっているのですか。

6)駿河湾地震で発生した敷地内の15cm~20cmの隆起・沈降の原因は何だったのですか。

7)岩盤の位置が深く、防波壁が設置できない新野川・筬川に面する盛土部分は、底部液状化による斜面崩壊の可能性があります。対策はどのように考えていますか。

■ 日本原電、北陸電力との契約について(2問)

1)日本原子力発電の敦賀原発、北陸電力の志賀原発の維持費として昨年度支払った額を明らかにされたい。

2)北陸電力との受電契約について、志賀原発停止で供給してもらえなくなった電力を他の電源で代替して、購入代金を支払わずに供給を受けることは可能なのか。

■政治家のパーティー券購入費について(4問)

1)今年1月朝日新聞の報道で明らかになった政治家のパーティー券購入について、1回あたりの購入額をわざわざ20万円以下にしていたのは、どのような理由からですか。

2)当社は会社として政治献金はしないとしていますが、パーティー券購入という形で長年政治家に資金供与してきたことになります。そのことを隠していた理由は何ですか。

3)今後も一部の政治家に会社として資金集めに協力する予定ですか

4)これまでの購入額の総額を明らかにしてください。明らかにできない場合は、その理由をきちんと説明してください。

■芦浜地点について(5問)
今年4月に消費者庁が発表した「中部電力株式会社の家庭用電気料金値上げ認可申請に関する意見」では「計画が撤回された芦浜原子力発電所予定地など、売却可能資産の現状、処分計画等を明らかにするとともに、引き続き保有するものについては、その理由や、今後の取扱等についての説明責任を果たすべきである」とされました。

①売却可能資産はいくらと見積もっていますか

②年間管理費等、保有することによる費用はいくらですか

③処分計画等を明らかにしてください

④当社はこれまで「一団の土地である」との理由で使いみちを明示してこなかったが、これでは理由になりません。その理由を示すことで説明責任を果たして下さい。

⑤今後の取扱等についても説明責任を果たして下さい。

◆浜岡原発の廃炉(6問)

○ 以前の株主総会で、事前質問に対する回答として、1、2号炉の廃止措置に要する費用は、1号炉が総額379億円、2号炉が総額約462億円と見積もっているとありました。

1)見積もり額について、浜岡3号炉の約775億円、4号炉の729億円、5号炉の852億円に比べると、電気出力の比率から言っても少ないように思われます。1、2号炉の見積り額は現在でも変わりはないですか。(見積り額は今も妥当と考えていますか。)

見積り額に変更があれば、その額はいくらですか。

2)昨年10月、原子力発電施設解体引当金に関する会計規則の変更がありましたが、1、2号炉の廃止措置に充てる費用については、何か変更点はあるのでしょうか。あるとすれば何ですか。

3)浜岡1、2号炉のための原子力発電設備解体引当金は累積でそれぞれいくらまで積み立てられていたのですか。財務諸表のどの費目に含まれていますか。

4)2014年3月31日現在の引当金残高は1、2号炉でそれぞれいくらですか。細目に分けてお答えください。

5)1、2号炉の廃止措置に関してこれまでに費消された金額はいくらですか。細目に分けてお答えください。

6)廃炉に際して新しい技術開発が行われると思いますが、そのような費用は廃炉費用に含まれていますか。含まれていなければどの費目に含まれますか。これまでに費消した額はいくらですか

◆新規制基準(7問)

○新規制基準に浜岡4号炉が審査申請を行ったことに関連して、

1)浜岡原発前面1.6kmの防波壁に関して、設計上もっとも力がかかり強度の上で最も小さいのはどの部分ですか。

2)また構造上の安全確認のための実証実験は行われていますか。それは引きと押しを繰り返す津波の現実の特徴を反映したものとなっていますか。

3)防波壁の設計耐圧はいくらですか。

4)設計の前提として、最大津波時に同壁にかかる最大圧力をいくらと評価していますか。

その際、2011年2月11日の東北地方太平洋沖地震後の津波で破壊された多くの防潮堤にかかった圧力についての評価が行われ、参考にされたと思いますが、最大圧力について、どのケースでいくらであると評価しましたか。

5)建屋入口の扉の水密化によって耐圧はいくらになりましたか。防波壁の設計耐圧とは異なると思いますが、その違いを安全確保の面でどう考えていますか。

6)新野川の年間平均流量はいくらですか。

7)新野川はあらかじめ確保されていたプールの水を使い切った後の役割分担として期待されていると思いますがか、その内容はどのようなものですか。

■減損ウラン(2問)

1)設置変更許可申請書添付書類四では、当社が使用するウラン燃料はカメコ社による長期契約及び再処理より回収された減損ウランによって2.97×10 7kgU3O8確保されているとあるが、ウランと減損ウランの比率はいくらか。

2)これまでの浜岡原発での減損ウランの使用実績は何kgか。

■ 情報公開(5問)
1)当社には、情報を開示すべきか否かを判断するための基準で明文化されたもの(ガイドラインのようなもの)はあるのか。

2)基準が存在する場合、それは何年ごろに文章化されたものか。

3)基準が存在する場合、商業秘密、核物質防護、プライバシーに関わるものなどの項目別に分けられていると考える。それ以外の理由で情報が開示されないということはあるのか。あるとすれば、何が理由となるのか。

4)情報を開示するか否かの判断は、最終的には誰が行うのか。

5)福島原発事故の際、災害支援のために駆けつけた消防隊員が敷地内の建屋の位置などを把握するため地図を要求したところ、テロ対策のために公開できないと拒否されたという。当社でも、敷地内の建屋の位置などが入った地図は公開できないものとして扱われているのか。

6)当社の従業員で「特定秘密保護法」に係る「特定秘密」を扱う可能性のある人(適正評価をされる)はいるのか。それとも当社の業務は、「特定秘密」に関係するものは全く存在しないという認識なのか。


中部電力株式会社 第90期定時株主総会
事前質問に対する一括説明

まず,「業績改善に向けた取り組み等」についてでございますが,平成26年度につきましては,引き続き極めて厳しい収支状況が継続する見通しですが,電気料金値上げによる収支改善に加え,最大限の効率化に取り組むことによって,黒字化を目指してまいります。
また,さらなる成長を実現していくため,ガス・LNG販売や,分散型電源を活用したオンサイトエネルギーなどを併せた総合エネルギーサービス事業を展開するとともに,海外事業や燃料事業などの新たな事業領域にも取り組んでまいります。
これらの新たな事業領域においては,リスク評価などについて協議する体制を構築するとともに,投資基準を明確化するなど,適切なリスク管理に努めております。
プロジェクトごとの採算性につきましては,詳細にわたる事項ですので,ご説明は差し控えさせていただきます。
なお,定款の事業目的は,当社および子会社が現在または将来において実施する可能性がある事業を規定しているものであり,当社は,定款の事業目的別には収支および従業員数の管理をしておりません。

次に,「配当」についてでございますが,当社は,グループ一丸となり,徹底した経営効率化に取り組んでまいりましたが,極めて厳しい収支状況が依然として継続していることなどから,誠に申し訳ございませんが,平成25年度の配当を見送ることとさせていただきました。
復配の時期・水準については,財務状況,経営環境などを総合的に勘案して決定させていただきたいと存じますが,当社としては,できる限り株主のみなさまのご期待にお応えできるよう努めてまいりたいと考えております。

次に,「グループ経営」についてでございますが,中部電力グループが持続的に成長していくためには,グループ全体の総合力を向上させる必要があります。このため,経常利益などの業績目標による管理を行うとともに,当社とグループ会社が一体となって取り組むべき業務面での課題についてレ適時・適切に把握し,対応しております。
また,当社およびグループ各社の経営層により,各社の業績目標の達成に向けた施策について検討するなど,経営管理の実効性を高める取り組みを行っております。
なお,当社は,電気事業全体の効率的な運営や関係会社への指導・助言,さらには人財育成の観点から,当社従業員を関係会社に出向させております。

次に,「発電コスト」についてでございますが,当社の平成25年度の営業費用における送電端の電源別発電単価は,1キロワットアワーあたり,水力は5円94銭,火力は13円17銭,新エネルギー等は25円78銭となっております。
この電派別の単価には,支払利息および一般管理費等は算入しておりません。
また,原子力については,浜岡原子力発電所が停止しており,発生電力量が無いため単価の算出ができません。
なお,電気事業会計規則では,一般水力と揚水に係る費用はいずれも水力発電費に整理することとされているため,一般水力と揚水を分けた整理は行っておりません。
また,同会計規則では,LNG,石炭,石油,その他の燃料に係る費用はいずれも火力発電費に整理することとされていることから,燃料種別に分けた整理は行っておりません。
平成25年度の燃料調達量および燃料費は,LNG1,369万トン,1兆1,464億円,石炭1,053万トン,1,291億円,石油38万キロリットル,384億円であります。
個別の契約については,相手方もあることから,ご説明は差し控えさせていただきます。
原子力発電コストは,平成23年12月,国の「コスト等検証委員会」において,1キロワットアワーあたり8.9円以上になるとの試算結果が報告されました。この試算には,1キロワットアワーあたり,政策経費が1.1円,事故リスクヘの対応費用0.5円以上が含まれております。
この試算結果を踏まえると,原子力発電コストは,事故コスト等を含めても,石炭やLNGの発電コストと同程度になると考えております。

原子力の事業環境整備については,今般,国の審議会において検討が進められることとなりましたが,当社としましては,競争が進展した環境下においても,引き続き,民間事業者が原子力を担えるよう,国に求めてまいります。

次に,「再生可能エネルギー」についてでございますが,再生可能エネルギーは,純国産エネルギーであり,エネルギーセキュリティの向上に資するとともに,地球環境にも優しいエネルギーであることから,重要なものと考えており,グループ会社と一体となって,供給安定性の確保や経済性に対する課題を克服しながら,開発してまいります。

当社は,平成42年に再生可能エネルギーの発電比率を10から15パーセント程度まで高めるよう目標を掲げており,その達成に最大限の努力をしてまいります。
なお,水力発電は,再生可能エネルギーに含めております。

次に,「碧南火力発電所」についてでございますが,同発電所は,1号機の運転開始が平成3年と比較的新しく,現時点でリブレ一久の検討はしておりません。
当社は,電源の設備形成にあたり,特定の電源や燃料源へ過度に依存しないよう,供給安定性,環境負荷特性,経済性,負荷追従性などを総合的に勘案し,各種電源をバランスよく組み合わせることが必要であると考えております。

次に,「タービンなど発電設備の故障への対応」につきましては,個別の事実関係や契約内容に基づき適正に対処しております。
発注した設備の技術検証については,必要な知識,経験,技術能力を持った者が,保安規程や社内の指針・手引きに従い,適切に実施しております。
次に,「設備の修繕の考え方」につきましては,発電から送配電に至る設備について,不具合の有無をはじめとする設備の状態を確認し,必要があれば修理や取替など機能維持を図っております。
なお,機能維持の計画にあたっては,劣化状態や稼働状況などにより必要不可欠なものを個別に判断するとともに,調達価格の削減など,効率化を徹底してまいります。

次に,「資材契約」につきましては,事前に手続きの流れをご了解いただいたうえで,契約予定者の提出した見積金額を踏まえて,交渉により契約金額を決定する手続きを採用することもあります。
なお,競争入札を行う場合は,最低の入札金額に対して,さらに値下げを要請することはありません。

次に,「節電への取り組み」についてでございますが,当社は,ホームページやテレビCMなどを通じて,お客さまの生活や健康,あるいは生産や営業活動への影響を極力回避した無理のない範囲でのご協力をお願いさせていただいております。

また,今後の料金メニューについては,お客さまのニーズや,省エネ・節電の観点も踏まえ,検討してまいりたいと考えております。
なお,当社においては,各事業所の空調温度管理を徹底し,照明やエレベーター運転を間引くなど,年間を通じて節電施策に取り組んでおります。

次に,「CO2の排出量」についてでございますが,平成25年度の実績は,現在集計中ですが,約6,500万トン,1990年度対比で約40パーセントの増加となると見込んでおります。
当社は,高効率コンバインドサイクル発電の導入など,CO2排出削減に努めておりますが,浜岡原子力発電所の運転停止の影響により,大幅な削減は困難な状況にあります。

次に,「送電線などのネットワーク施設に関する事業継続計画」についてでございますが,
ネットワーク施設においては,災害が発生した場合にも公衆保安の確保や電力供給が継続できるように,事前対策として,耐震設計基準や指針などに基づく設計を行うとともに,保守点検作業などのため,2回線化や系統構成による多重化をしております。
また,初動対応体制の構築や,防災訓練の実施などの防災対策の整備にも取り組んでおります。

次に,「役員報酬」につきましては,厳しい経営状況を踏まえ,従来から減額しており,本年4月から減額幅を,会長・社長は年収の70パーセント程度,社内役員平均で年収の60パーセント程度に拡大しております。

次に,「従業員のモチベーション向上策および能力評価」についてでございますが,従業員のモチベーションは,当社最大の使命である電力の安全・安定供給のために大変重要なものと考えており,役員が事業場を訪問し,従業員との直接対話を通じてメッセージを発信することなどにより,経営環境や課題の認識を共有するとともに,意識の高揚に努めております。
また,特別役付職員を含む従業員の能力,斎比成果などを正確に把握するために人事評定を的確に行い,進級,異動,月例給与,賞与などに反映しております。
こうした仕組みを通じ,今後とも持てる能力を最大限引き出すように努めてまいります。
なお,執行役員の個別の報酬の決定は,毎年,その実績をみて,代表取締役全員の協議を経て社長が行うこととしており,各執行役員の能力・業績に基づいた評価をしております。

「人財育成」につきましては,職場でのOJTに加え,成長の節目や専門分野ごとに知識,技術および態度を身に付ける研修を行っております。
具体的には,新入社員,中堅社員,管理職などの階層ごとに,果たすべき役割や達成すべき使命を学ばせております。
また,業務分野ごとに必要な知識や技術を習得させるなど,お客さまや社会の信頼と期待に応えられる従業員の育成に努めております。
「退職者の企業年金の減額」につきましては,老後の生活に大きな影響を与えることから今後慎重に検討してまいります。

次に,「原子力発電」についてでございますが,本年4月に閣議決定されたエネルギー基本計画において,原子力は「エネルギー需給構造の安定性に寄与する重要なベースロード電源」とされ,原子燃料サイクルについても引き続き「推進する」ことなどが明確化されました。
お客さまに安全で安価な電気を安定してお届けするためには,原子力,火力,再生可能エネルギーなどの多様な電源をバランスよく組合せていく必要があります。
この中で,原子力については,安全欧の確保を前提に,安定性,経済性,環境保全の同時達成を目指すという観点から,欠くことのできない重要な電源と考えております。
浜岡原子力発電所については,従前より自主的に地震・津波対策や重大事故対策に取り組むとともに,原子力規制委員会が策定した新規制基準を踏まえた対策を着実に実施しておりますが,今後も新規制基準への対応にとどまることなく,安全欧をより一層高める取り組みを自主的かつ継続的に進めてまいります。
また,これらの取り組みについて,地域をはじめ社会のみなさまのご理解をいただけるよう丁寧にご説明してまいります。
これらの取り組みについて,全力を尽くすことが,経営責任を果たすことだと考えております。

「関西電力大飯原子力発電所に関する訴訟」につきましては,先般,福井地方裁判所において再稼働の差止を認める判決がだされたことは承知しております。
浜岡原子力発電所については,先程申しあげましたとおり,従前より自主的に地震・津波対策や重大事故対策に取り組んでおります。
当社は,浜岡原子力発電所が想定東海地震の震源域に位置することを踏まえ,これまでも最新の知見を反映しており,東北地方太平洋沖地震を踏まえた内開府の「南海トラフの巨大地震モデル検討会」の検討状況も反映するなどしております。
今後も新規制基準への対応にとどまることなく,安全欧をより一層高める取り組みを自主的かつ継続的に進めてまいります。

次に,「浜岡原子力発電所の安全性向上対策費用」についてでございますが,現在,3・4号機に対して新規制基準を踏まえた工事を実施しておりますが,従前より自主的に取り組んできた地震・津波対策や重大事故対策を含めて,およそ3,000億円の設備投資額が必要と見込んでおり,平成25年度末までにおよそ900億円支出しております。
5号機については現在,対策内容を検討中であり,具体的に申しあげる段階にはありません。
このうち,津波対策に係る工事は,1,500億円程度と見込んでおりますがレ詳細につきましては,ご説明は差し控えさせていただきます。
なお,各設備の償却期間は,設備の種類などにより異なり,詳細にわたる事項ですので,ご説明は差し控えさせていただきます。
また,浜岡原子力発電所5号機の営業運転開始から平成22年度末までの稼働率は,約50パーセントでした。

次に,「浜岡原子力発電所のセキュリティ対策」についてでございますが,原子力発電所では,施設保安のために当社施設で実施している一般的な警備に加えて,核セキュリティ対策が必要であり,浜岡原子力発電所においても,適切な防護措置を実施するとともに,防護措置の適切性について,定期的に国による検査を受けております。
費用については,詳細にわたる事項ですので,ご説明は差し控えさせていただきます。

次に,「新規制基準への適合ト生確認審査申請」についてでございますが,防波壁については,海抜22メートルに達する津波の波力に対して,余裕を見込んだ設計をしております。
この波力の設定については,水煙実験を行ってその妥当性を確認しており,東北地方太平洋沖地震の津波による披吉事例のような事象は発生しないものと考えております。

また,津波が防波壁を越えて発電所敷地内に浸入した場合でも,建屋内へは浸水しないように扉の水密化を行っておりますが,この扉は,少なくとも海抜15メートルまでの敷地内浸水に耐えられるように設計をしております。
浜岡原子力発電所では,重大事故などの収束に必要となる代替水源として,復水サージタンク,高台に設置している緊急時淡水貯槽,海と連接している取水槽を確保しており,これらの各水源から,可搬型注水設備を用いて,原子炉,格納容器,燃料プール等への注水を行うことができます。
また,これらの他にも,3号機取水用試掘トンネルや新野川を水源として,同じく可搬型注水設備を用いて注水を行うことができるようにしております。
なお,新野川の流量は,渇水期において,毎時約1,680立方メートルです。

次に,「減損ウラン」についてでございますが,当社が確保しているウランのうち,ウラン精鉱の割合は98パーセント程度,減損ウランの割合は2パーセント程度です。
当社は,減損ウランを38トン使用した160体の燃料集合体を浜岡原子力発電所で使用しております。
成型加工された減損ウランはすべて装荷済みのため,未装荷の成型加工された減損ウランはありません。

次に,「浜岡原子力発電所3から5号機が廃炉となった場合の会計処理」についてでございますが,当社は,浜岡原子力発電所3から5号機について,引き続き重要な電源として活用していく予定であり,廃炉の検討は行っておりません。
したがいまして,仮定の質問については,ご説明は差し控えさせていただきます。

次に,「浜岡原子力発電所1・2号機の廃止措置費用」についてでございますが,平成25年度末時点において,見積り額に変更はありません。なお,現在の見積額はこれまでの知見をふまえて算定されており,妥当と考えております。
また,平成25年10月から,原子力発電施設解体引当金に関する会計規則が変更されましたが,今回の制度変更は,廃止措置費用の引当方法の変更であり,見積り方法が変更されたものではありません。
なお,浜岡原子力発電所1・2号機の廃止措置費用については,運転終了時に全額引き当てを行っているため,今回の制度変更による影響はありません。
廃止措置費用は,お手元の招集ご通知23ページの連結貸借対照表および32ページの貸借対照表の負債の部「資産除去債務」に計上しております。
廃止措置の進捗による平成25年度末までの資産除去債務の取崩額は,1号機が約80債円,2号機が約70債円であり,平成25年度末時点における廃止措置費用の引当金残高は,1号機が約300債円,2号機が約400債円となっております。
取崩額および引当額の細目については,詳細にわたる事項ですので,ご説明は差し控えさせていただきます。
廃止措置については,新技術の研究開発を行っておりますが,研究開発費用は廃止措置費用には含まれておりません。
廃炉に関する技術研究を含めた原子力に関する技術開発等に係る支出については,お手元の招集ご通知33ページの損益計算書において,電気事業営業費用の一般管理費に含めて整理しております。

次に,「重大事故への対応」についてでございますが,浜岡原子力発電所においては,福島第一原子力発電所のような重大事故が発生しないよう,従前より自主的に地震・津波対策や重大事故対策に取り組むとともに,原子力規制委員会が策定した新規制基準を踏まえた対策を実施しておりますが,万が一,重大事故が発生した場合に備えて,炉心や格納容器の損傷防止対策として,注水機能や電源機能を強化するとともに,フィルタベントの設置工事などを実施しております。
さらに,何らかの原因により発電所に災害などが発生したとしても,原子炉を安全に冷温停止できるよう,必要な体制・手順・資機材を整備しております。
また,各要員が,必要な資機材を手順どおり操作できるように,継続して総合訓練や個別訓練を実施しております。

次に,「燃料プールの安全対策」についてでございますが,浜岡原子力発電所では,燃料プールの冷却機能および注水機能が喪失し,または燃料プールからの小規模な漏えいがあった場合にも,燃料プールの水位を維持できるよう,可搬型注水設備を配備するとともに,燃料プールからの大量の漏えいなどにより燃料プールの水位が維持できない場合にも,燃料の著しい損傷を緩和できるよう,可搬型燃料プールスプレイ設備を配備するなどの対策を講ずる計画としております。

次に,「水素爆発防止対策」についてでございますが,浜岡原子力発電所では,水素爆発に関する新たな対策として,水素ガスを大気へ放出することができるよう,原子炉建屋外壁に,開放可能なパネルを設置することとしております。
なお,格納容器の外の配管破断事故時の,建屋内の圧力上昇防止対策としては,ブローアウトパネルを設置しており,一定の圧力になると開放される設計としております。
また,新潟県中越沖地震の知見を踏まえて,同パネルが開放したことを知らせる警報を設置しております。

次に,「浜岡原子力発電所敷地周辺の地下水」についてでございますが,当社は,地下水の汲み上げを行うサブドレン設備を,原子炉建屋などの主要建屋周辺に数箇所ずつ,敷地全体で数十箇所設置しており,これにより,原子炉建屋周辺の地下水位は,地表面より20メートル程度下に保たれております。
汲み上げた地下水は,一般排水路を通じて,最終的には放射能監視モニタが設置された放水路へ排水されます。津波が襲来した場合でも,敷地内への浸水防止対策を実施していることから,建屋周辺の地下水位が影響を受けることはなく,建屋などの浮き上がりなどの問題が生ずることはないと考えております。
駿河湾地震の際,敷地内において,15から20センチメートルの隆起や沈降が発生いたしましたが,これは地震の揺れにより,法面の一部がわずかにずれ動いたことなどによるものと考えております。
これにより,設備の機能が影響を受けたことはありません。
また,防波壁の両端部に設置する改良盛土は,地盤状況も考慮して,敷地内への浸水防止機能が確保できるよう設計しております。

次に,「プルサーマル」についてでございますが,エネルギー資源の乏しいわが国において,化石燃料価格の高騰や地球温暖化という課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくためには,安全の確保と地域の信頼を最優先に,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であり,また,原子力発電に伴い発生する使用済燃料については,再処理して回収したプルトニウムおよびウランを有効利用することが重要と考えておりますが,現時点ではプルサーマル計画の具体的な導入時期について申しあげる段階にはありません。

次に,「使用済燃料乾式貯蔵施設」につきましては,現在,新たに設定した基準地震動を踏まえて設計を進めており,着工時期や完成時期について申しあげる段階ではありませんが,できるだけ早期に運用を開始できるよう,引き続き,十分な安全性を確保した同施設の建設を進めてまいります。
なお,使用済MOX燃料については,現時点では,燃料プールに貯蔵する方針であり,使用済燃料乾式貯蔵施設に貯蔵することは考えておりません。

次に,「情報開示」についてでございますが,当社は,平成17年に,情報開示の基本的な事項に関する社内規程を定め,適宜改定しております。開示の要否につきましては,この社内規程等に基づき,内容に応じて,然るべき者が判断しております。
原子力発電所の構内図については,核物質防護上の理由から原則非公開としております。
なお,特定秘密保護法については,民間企業が保有している情報は,特定秘密の指定対象とならないとされております。

次に,「他社との電力受給契約」についてでございますが,日本原子力発電に対する平成25年度の受給料金は,敦賀原子力発電所の維持管理に必要不可欠な最低限の費用に限定しており,262億円です。
また,北陸電力とは,志賀原子力発電所2号機から受電するため,電力受給契約を締結し,発電所の維持管理に必要な費用を支払っておりますが,金額等の詳細につきましては,相手方もあることから,ご説明は差し控えさせていただきます。

次に「技術開発の考え方」についてでございますが,当社は事業環境が大きく変化する中で,経営ビジョン2030などに掲げたミッションである,「低炭素で良質なエネルギーの安価で安定的なお届け」や「総合エネルギーサービス企業の実現」を遂行するためには,技術研究開発は一層重要さを増すと考えており,着実に取り組みを進めております。
具体的には,電力供給技術の研究開発を行う電力技術研究所,お客さまの電気利用技術の研究開発を行うエネルギー応用研究所,さらには原子力に関わる技術研究開発の強化に取り組む原子力安全技術研究所を設け,課題に応じた研究員を配置し研究開発を行うとともに,業務部門の研究開発を支援しております。
原子力安全技術研究所では,平成25年度については,原子力発電所の安全性向上や,廃止措置の改善,さらには保守性・作業性の向上に資する研究を中心に,約40件の自社研究を行い,これらに加えて,原子力の将来技術に資する研究を中心とした公募研究13件を採択して実施しております。
技術研究開発を進めるにあたっては,自社だけでなく,国のプロジェクトヘの参加,電力中央研究所の活用,大学やメーカーなどとの共同研究など,内容に応じて,効果的・効率的な実施方法を選択しております。
また,研究対象技術の成熱度により段階を分けて計画を立案し,難易度や成果の必要時期などの諸要因を個別に検討して研究期間を設定しております。
研究の評価については,立案の段階で,期待される利益などと予算を比較し,実施の妥当性を評価しております。また,研究終了時点においても,再度同様の評価を行っております。

次に,「電力設備から発生する電磁界」についてでございますが,居住環境においては,国の定める規制値や国際非電離放射線防護委員会が定めるガイドライン値より十分低いレベルです。
また,国内外の公的機関は,健康への影響について,数多くの研究を総合的に検討・評価したうえで,「居住環境における電磁界については,人の健康に有害な影響があるという確たる証拠は認められない」としております。
これらのことから,当社としては,「居住環境における電力設備から生じる電磁界が人の健康に有害な影響を及ぼすことはない」と考えております。

次に,「国際会計基準」についてでございますが,電気事業会計規則は,適正な料金原価算定を目的としていることから,電気事業特有力特別法上の引当金が国際会計基準では引当金としで計上できない可能性があることなど,国際会計基準とは,相違する部分があります。
なお,国際会計基準の適用については,その是非を含めて,現在,わが国で検討がなされているところであり,当社において,必ず適用が必要になるものではないと認識しております。
また,電気事業の不動産は,取得価額により貸借対照表に計上しておりますが,電気事業の用に供さなくなった不動産の時価が取得価額を大幅に下回る場合は,減損処理により,時価まで帳簿価額を引き下げております。
次に,「顧問の職務」についてでございますが,現在,5名の方に顧問をお願いしており,それぞれ経営全般にわたる課題や経営上の個別の課題などに対し,識見や経験に基づいた適切なアドバイスなどをいただいているほか,社外で行われる会合などにも当社を代表して出席していただいております。

次に,「政治家のパーティー券購入」につきましては,従来から社会常識の範囲内で購入しており,政治献金とは趣旨が異なるものと考えております。
購入額については都度判断するごととしており,購入費用は,交際費の扱いとしておりますが,その総額につきましては,詳細にわたる事項ですので,ご説明は差し控えさせていただきます。

次に,「電力関係の諸団体における東京電力の扱い」につきましては,当該諸団体において,適切に判断されるものと考えております。

最後に,「芦浜の土地」についてでございますが,当時の計画地のほとんどを取得し,まとまった広さの土地となっていることから,具体的な活用方法について,土地の特性や収益性などから検討しており,現時点では処分することは考えておりません。
なお,土地を保有することによる費用などの詳細につきましては,ご説明は差し控えさせていただきます。

広告