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過去の事前質問&一括回答

2016年(第92期株主総会)

<事前質問>

1.発電コスト

1)当社の2015年度の主要電源別の発電コストを聞きたい。

なお、水力は一般水力と揚水に分けて示してほしい。

2)今期及び第91期の揚水発電所の設備利用率について、発電所ごとに明らかにされたい。

2.温室効果ガスの排出

1)当社の2015年度の二酸化炭素総排出量、および、その1990年度比の増減はどれだけか。

2)当社の2015年度の二酸化炭素排出実績を、二酸化炭素排出削減に関するこれまでの当社の言明との関連でどのように評価しているか。

3)計画されている出力100万kwの武豊石炭火力が稼働した場合、年間の二酸化炭素排出量は、ほぼ同出力の上越火力2号系列(LNGコンバインドサイクル。出力115万kw)の排出量の約2倍になる(稼働率80%で)とされているが、二酸化炭素排出削減に失敗し続けている当社が二酸化炭素を大量に排出する石炭火力を新設することは、社会的に許されないのではないか。

4)上記に関連して、CCS実用化についてどのような見通しを持っているか。

5) 2050年までに温室効果ガスを2005年比で80%(2013年比で81%)削減するという政府目標を、当社はどう受け止めているか。とりわけ、電源構成の面でどのような事態が生じることになると予測しているか。付言すれば、2025年頃に運転開始する発電施設は、2050年にも稼働している可能性が高いから、2050年問題は遠い将来の話ではないのである。

3.浜岡原子力発電の安全性

1)「防波壁の耐震性についての計算書」に関する質問:

①壁高16mの上部構造(たて壁・鋼殻)について 、鋼材の評価基準値(降伏点)355(N/mm2) 、引張の発生値217(N/mm2)と、基準値の61%になっている。通常の構造物設計では許されない安全率の低さである。

専門家のあいだでは「津波の高さの精度は”倍半分”」といわれ、2倍の誤差がありうる、というのが常識である。発生値が1.7倍 になれば、防波壁は崩壊することになるが、それを可とするのか 見解をお聞きしたい。

東京電力の柏崎刈羽原発の防潮堤の波力の計算書では、防潮堤の頂上までの高さを「設計水浸深さ」としてその3倍の水深の静水圧を津波の波圧としている。したがって浜岡の防波壁の2倍の波圧で計算している。なぜ中電は波圧を過小評価しているのか。

②浜岡原発の防波壁の高さの設定については、国の南海トラフ巨大地震の津波想定19mを基に22mとしているが、22mは津波のせき上がりを考慮した設定なのか。静岡県の担当者に国の南海トラフ巨大地震の津波想定について確認したところ、御前崎で最大19mとの津波想定は、30m沖合での高さで、その地点までの地形等は考慮されているとのことだった。沖合30mから砂丘を経て防波壁に津波がせき上がる高さを最大3mに収まると評価したのか?

③液状化について:「日本の液状化履歴マップ 745−2008」(東京大学出版会)によると、遠州灘に面した浜岡原発の周辺は、「過去に液状化した場所であり、将来も液状化の恐れのある場所」とされています。

貴社は浜岡は液状化しないと主張されていますが、その考えが誤りであると認めますか。

④地盤の隆起について:先の株主総会の貴社の回答では「敷地内の隆起は、広い範囲に一様に生じるため、その傾斜は非常になだらかであるから、防波壁は破壊されない」というものでした。この説は従来からの国の考えを踏襲したものに過ぎません。中越沖地震によって柏崎刈羽原発では地盤の隆起は敷地内で、一様ではない隆起が起きています。1号機~7号機の原子炉建屋、タービン建屋では 58.9ミリ~118ミリという不均一な隆起が起きています。この事実を貴社はどう考えているのか。見解を示してください。

また、最近の調査では、浜岡原発から東2キロの地点で、過去に2.7メートル、2.8メートル、1.6メートルの隆起の痕跡が確認されています(産業技術研究所2004年)。

この事実を貴社はどう考えているのか、ご見解を示してください。

⑤当社が2007年に国に提出したバックチェックのための報告書では、浜岡原発の前面砂丘の安定性について、「地震時において砂丘の一部にすべりが生じて標高は低下する可能性がある」としているが、新たな基準地震動を想定すると前面砂丘の崩壊は更に大きくなる可能性があるのではないか。

また、南海トラフ巨大地震で想定される津波高さを想定した津波による前面砂丘浸食については評価しているのか。

⑥防波壁の基礎は、岩盤とされている相良層に根入れしているとのことであるが、防波壁の近傍の表層地盤が津波で浸食されたり、強い地震の揺れで地滑りを起こしたり、サブドレンの故障などによる地下水位の上昇等で液状化して地盤沈下する可能性はないのか。

⑦防波壁を設置した敷地について、地盤改良などは行っているか。いるとすればそれはどのような工法か。

2)重大事事故対策(フィルタベント)について:

①柏崎刈羽原発では、重大事故対策として設置が義務づけられたフィルタベントを2系統にして、片方の系統にトラブルが起きた場合のバックアップとしているが、浜岡原発3、4、5号機については、二重化する必要はないのか。柏崎では必要とされたものが、浜岡では不必要である理由は何か。

②柏崎刈羽原発よりも浜岡原発のほうが、原子炉設置位置の地震動の条件が厳しいと思われるが、耐圧ベントを分岐させてもう一系統フィルタベントを設置することは技術的には可能なのではないのか。当社でできない理由が何かあるのか。

③今の対策では、唯一の系統のどこかに漏洩があった場合は、フィルタを通さずに外部に放射性物質を排出することになり、周囲の環境だけでなく発電所敷地内の環境を汚染することになるが、それでよいのか。

④浜岡原発3、4、5号機に設置した(する)フィルタベントには、ヨウ素フィルタは付けられているのか。付けられていないとすればそれはなぜか。

⑤ヨウ素フィルタで除去できる気体状のヨウ素は、全ヨウ素の何%と見込めるか。また、ヨウ素フィルターを付けることによる効果についての見解をうかがいたい。

⑥ 滝谷紘一氏(元原子力安全委員会事務局技術参与)の試算によれば、フィルタベントで捕捉できない希ガス放出による敷地境界での被ばく線量は、最も厳しいケースとして事故前に炉心に蓄積されていた全量が格納容器内に出てきた後にベント操作により排気筒から放出されることを想定し、蓄積量100%が放出された場合、浜岡原発5号機の敷地境界では、30日間で約37シーベルト(全身被ばく線量)になるということである(岩波「科学」2013年6月号)。

浜岡原発3、4号機のフィルタベント運用において、それぞれ希ガス全量放出の場合の敷地境界での被ばく線量は何シーベルトと評価しているのか?また、3、4号機が同時期にフィルタベントを行った場合の被ばく線量の数値は何シーベルトか?

3)重大事事故対策(水素管理)について

①重大事故に至った場合の水素発生量は、通常の何桁も増加すると思われるが、水素濃度の管理は、濃度計の増設だけではなく、除去する設備が必要である。その対策は、建屋から水素を放出する対策のほかにはないのか。他に水素爆発対策として強化した設備はどういうものがあるか。

②当社の説明では、「水素濃度計の設置の他、原子炉建屋の水素爆発を防ぐため、水素濃度計の設置や建屋から水素を排出する対策を実施します。水素を排出する際に放射性物質の拡散を抑えるため、建屋に放水して放射性物質を地上に落とす放水砲を配備します。」とあるが、排出する水素を放水砲で地上に落とす対策で、放射性物質のどの核種が何%程度地上に落とせるのか。またそれを実証する実験データはあるのか。

③放水砲で放射性物質を地上にたたき落とすことになれば、敷地が汚染し、原発作業員の作業環境が悪化すると思われるが、それは容認するという対策でよいのか。事故収束作業に影響が出るよりも敷地外への漏洩を防ぐことを優先するということか。

④水素管理による意図的な水素の排出以外にも、格納容器の損傷などにより、放射性物質が建屋の外に放出された場合も、放水砲による放水での対応が想定されているが、この場合の放出放射能の核種と放水による放射能拡散低減効果について実証されたデータを明らかにしてほしい。

4)重大事故対策(その他)

当社は浜岡原発の再稼働を目指しているが、原発にはサイト外への大量の放射性物質放散を伴う過酷事故が発生する危険性がある。そうである以上、会社にはそれに備えておく義務がある。その備えの一つとして決死隊の準備がある。過酷事故が起きれば、事故拡大抑止のために大量被曝を覚悟で作業することが必要な状況が生じうるからである。そういう作業を命令する覚悟、そういう命令に従う覚悟がなければ、原発を運転すべきでないことは自明である。

以上のことを前提にして、

① 当社にはいざという場合に決死隊を使う覚悟はあるのか。

② いざという場合に決死隊を使うには事前の(過酷事故発生以前からの)十分な準備が必要だが、当社ではそれは現在においてどのように行われているのか。またこれからどのように行う予定か。

③「緊急時即応班」の要員については、そうした大量被曝を前提とした訓練も行われているのか。それとも、初期対応だけの要員で、被曝については特にほかの作業とは変わらない作業を想定しているのか。

④「緊急時即応班」について公表されている人数は、浜岡の全プラントに対応した人数なのか。

⑤津波対策と内部溢水対策である水密扉について:水密扉の設置箇所は3、4、5号機でそれぞれ何カ所あるか。

⑥水密扉の開閉は、すべて自動化されているのか。自動化されていない場合、その理由は何か。

5)緊急時海水取水ポンプ

①各号機の取水層と緊急時海水取水ポンプ用の地下取水槽をつなぐトンネルの標高は何メートルか。

②取水槽との連結トンネルのから取水が途絶えた場合、緊急時海水取水ポンプが取水層するための水槽の海水貯蔵容量は何トンか。

③またそれは何分間の海水取水に相当する量か。

6)乾式貯蔵、乾式キャスク

①浜岡原発で建設予定の乾式貯蔵施設で使用する乾式キャスクの耐用年数は何年か?また、それは潮風による腐食を安全側に考慮しての評価か?

②容器のふたのシール材(金属ガスケット)については耐用年数は何年か?また、それは潮風による腐食を安全側に考慮しての評価か?

③同乾式貯蔵施設には使用済み燃料を詰め替えるためのプールは計画されておらず、広報担当者によれば、乾式キャスクに問題が生じた場合は各原子炉に併設されている使用済み燃料プールに運んで交換するとのことだった。つまり、各原子炉に併設されている使用済み燃料プールは、乾式貯蔵した使用済み燃料のトラブルに備えて、一定程度の空きを設けておくということか。それはどのくらいか。

4.浜岡原発5号機の問題

1)5号機の圧力容器の錆についての質問

①2011年5月の海水侵入のよって圧力容器の中にも錆が発生した。最大の問題は、圧力容器の内張り材(ステンレス4mm)と圧力容器本体の隙間に海水が侵入し、本体が腐食しているのではないかである。

昨年12月の中電の報告によると、錆は内張り材と母材の境界にまで到達しているという。報告書によると、「圧力容器の外側からの超音波探傷試験によると、母材の必要厚さを満足している」とあるが、超音波という信頼性の低い検査方法であり、しかも母材の全面積を検査しているわけではない。この見解は信用できない。スキマ腐食という除去が難しい問題を完全に解決するのは不可能である。圧力容器を新品と取り替えるか、原子炉を廃炉にするかしかないだろう。中電は早期に決断をすべきである。中電の見解をお聞きしたい。

②浜岡原発の5号機は400トンの海水の流入によって、原子炉圧力容器にも 海水が入り腐食が広がっています。ステンレスの内張りだけでなく、 容器本体も腐食している可能性があると思います。貴社は「本体は腐食していない」との見解のようですが、超音波探傷器では検査できない箇所があると思いますが、圧力容器の内面全体をくまなく、どのような方法で腐食検査をして、「本体は腐食はしていない」と判断したのですか。検査の方法を教えてください。

ステンレスの内張り板と圧力容器本体の隙間に海水が入り容器の鋼鉄部を腐食させているはずです。これを隙間腐食といいます。それによって圧力容器の本体は設計時の板厚を保持していないことになります。この隙間腐食について貴社の見解をお聞きしたい。

2)駿河湾地震の影響

①浜岡原発5号機は、2009年駿河湾の地震により、一部の周期で基準地震動S1(弾性設計)の応答加速度を超えた。5号機の設備健全性評価の中では、「耐震設計上重要な機器・配管系」として8つの部位についての評価結果が出ているが、耐震Sクラスの機器はこれ以外にもあるはずである。固有周期0.4秒付近にあるSクラスの設備は皆無であったのか。

②Sクラス以外の設備では弾性限界を超え、取り替えた設備があるのではないか。あるとすればそれは何か。ホームページで公表されていないものについて、主なものを明らかにされたい。

③原子炉機器冷却水系配管については、S1に対する応答値の比が1.09と1を超えたが、詳細計算で弾性設計範囲であったと結論づけた。

この地震の揺れ(1回)による、疲労破壊の許容値に対する疲労累積係数の比率を明らかにされたい。

また5号機の通常運転による現在までの疲労累積係数はいくらと見積もっているか。

④原子炉機器冷却水系配管では、弾性限界の許容値に対して、M6.5の駿河湾地震の揺れによる応答値は約70%であった。新たに引き上げた2000ガルというSsの揺れになれば、この部位は弾性限界の許容値を大幅に超え塑性変形に至ると思われる。引き上げた基準地震動に対応するための対策とはどのようなものか。

5.徳山水力発電所の事業費について

1)6月8日、当社は徳山水力発電所の完工式を行った。

この事業の事業費につき、「発電原価にかかわるデータの公表は他者との競争で不利益になる恐れがある」として公表していない。しかしこの発電所は、多大な税金を投入して作られた徳山ダムに依存している。徳山ダムは総貯水量6億6000万トンという日本一の規模を誇るが、半分近い3億トンは用途のない「死に水」である。半分近い「死に水」をもつというのは異常である。1957年の計画浮上以来、何度も計画が再検討されながら、ダム規模の見直し(縮小)がなされなかったのは、発電落差を稼ぐためであるのに、ダム建設事業費に占める発電分は14%でしかなく、貯める水の量に比べて極めて小さい。さらに2007年にJパワーから権利譲渡を受けた際も、譲渡額は非公表で、他に買い手がないという有利な立場で「買い叩き」が行われたと推察できる。

これは一見中部電力の株主の利益であるように見えるが、国民の税金を自社の利益に注ぎ込み、それを非公表の壁で覆い隠すのであれば、最終的にはユーザーの理解を得られず、当社の発展にも弊害をもたらすことになる。

徳山水力発電所の事業費につき

①徳山ダムの発電事業の権利譲渡に要した費用

②水力発電所建設に係った費用(当初の予定額、発電所建設が当初予定より延びたことで係った増額分)

③ その他の費用(内容を明記して)

を明らかにされたい。

6.子会社シーテック社の南伊吹風力発電事業について

1)当社子会社シーテック社が、大垣市上石津町と関ヶ原町の境に計画している南伊吹風力発電事業に絡んで、警察から個人情報の提供を得て「反対運動をさせない」という相談をしていたことは、社会的にも大きな注目と批判を浴びている。証拠保全手続きを経て、シーテック社が作成した大垣警察署との「意見交換議事録」によって、シーテック社に大垣警察署に行くように示唆したのは当社岐阜支店であること、大垣営業所を通じてシーテック社から「意見交換」の報告を受けていることも明らかになっている。当社「CSR宣言」にある「あなたの行動は、自分の良心に従っていますか?」「あなたの行動は、社会の良識にかなっていますか?」「あなたは、周囲のコンプライアンス違反に目をつぶっていませんか?」「あなたの行動は、周りの人に堂々と話せますか?」を自ら踏みにじっており、極めて由々しい問題である。

警察と「反対運動させない」相談をしていたことが明るみに出たことによって、当然ながら、シーテック社に対する地域の住民感情は悪化し、シーテック社は、大幅な計画変更を余儀なくされていると聞き及ぶ。上石津町内のいくつかの自治会には「事業は中止する」と言って歩いているようであるが、その一方、新聞社の取材に対しては「中止ではない」と答えている(5月27日付け朝日新聞)。関係住民にとっても、上記の「警察との相談」で関係させられた市民にとっても、この「どうなるのか分からない。聞いても曖昧にしか答えない」という状態は、受け入れがたい。この際、はっきりと「中止/白紙撤回」とするべきである。子会社シーテック社の南伊吹風力発電事業で発電する電力の全量買い取りを約束している親会社の責任として、南伊吹風力発電事業「中止/白紙撤回」を明確にするべきと思うが、いかがか。

7.浜岡原子力発電所の再稼働について

1)牧之原市民のアンケートで、「原発を停止させておいたほうがよい」という人の割合が初めて50%を切ったという報道があったが、それでも「安全が確認されれば再稼動したほうがよい」という人は、その半分程度であった。

この間当社は必死で浜岡原発の再稼働のための宣伝を行ってきたと思われるが、一体いくら位の宣伝費をかけたのか。

明確に区別できない場合は、静岡県内だけをターゲットにした広報宣伝費(静岡新聞への広告、新聞地方版への広告、CMスポット、駅の展示物やポスター等)について金額又は普及開発促進費のうちの割合を明らかにされたい。

2)またこの先どれだけの宣伝費と時間をかけて、原発の安全性を宣伝していくつもりなのか。それが成功し、市民の大半に受け入れられるという見通しがどの程度あるのか。

3)安全性を宣伝したにもかかわらず、不幸にして事故に見舞われてしまった場合、どう責任を取れるのかお聞きしたい。

8.日本原電敦賀原発について

1)当社が今期敦賀原発からの買電契約に基づいて日本原電に支払った金額はいくらか。

9.志賀原発について

志賀原発は、4月27日に有識者会合による「敷地内破砕帯(断層)の評価書」が、原子力規制委員会に受理されました。評価書は、データ等の追加を求めているものの、断層に関する評価は「1号機原子炉直下にあるS-1,および2号機タービンの冷却用配管の下にあるS-2・S-6は、いずれも活動する可能性が否定できない」というものです。新規制基準では「活動性が否定できない断層は活断層とみなす、すわなちグレーはクロ」なので、志賀原発は1号機はもちろんのこと、2号機も再稼働はできない状況です。
そこで、当社と関西電力および北陸電力の共同開発である志賀原発2号機について、以下、質問します。

1)昨年度、志賀2号機の基本料金として、当社は北陸電力にいくら支払ったのですか。

2)志賀2号機は2011年3月11日に定期点検に入り、そのまま停止しています。2011年度以降、まったく受電していないにもかかわらず北陸電力に支払った基本料金の総額はいくらになりますか。

3)当社と関西電力および北陸電力、三社による共同開発計画が締結された1996年当時とは、電力供給を巡る環境は大きく変化しています。しかも、志賀2号機の再稼働は非常に困難な状況です。

三社による契約は、速やかに解消すべきではないでしょうか。

少なくとも、解消に向けた協議をただちに開始すべきだと思いますが、当社の見解を明らかにしてください。

10.核燃料サイクル

1)再処理について

①これまで当社は、旧動燃、英仏の再処理事業者、日本原燃(3.2万t各社按分配分)に再処理を委託してきました。新たな再処理拠出金制度では、設置許可申請において再処理を選択すると、今後は使用済核燃料全量を再処理することが義務付けられます。更にMOX燃料関連費用も負担しなければならなくなります。再処理拠出金制度により、当社の「再処理等費用」の負担額は今まで以上に重くなるのではありませんか。

重くならないというのであれば、その理由を明らかにしてください。

②資源エネルギー庁によると、設置許可変更申請で再処理を選択しなければ、特定実用発電用原子炉設置事業者にはならないので、再処理拠出金制度の対象から外れるとのことです。電力自由化の競争下において、費用対効果のない再処理の選択が出来るのなら、再処理しないという選択をすべきではないですか。しないのは何故ですか。

③当社が今後も再処理を選択するというならば、今までの再処理が当社にとって如何に有用であったのかを、「再処理の実績と発電実績」から具体的に説明してください。

再処理の目的は核廃棄物処理ではなく、新たな燃料を作り出して発電するためのもの(故に使用済み核燃料は資産として扱われている)ですから、再処理等に掛かった費用で何kwの発電をしたのかという「費用対効果」は、再処理を今後も選択する理由の説明には不可欠です。

④ ③の費用対効果の説明の根拠となるデータとして、これまでの当社の再処理委託契約により、処理した使用済み核燃料の量(t)、抽出したプルトニウムの量(kg)、回収ウランの量(t)を、旧動燃、英仏再処理事業者、日本原燃それぞれについて明らかにしてください。

⑤ ④の量のうち、核燃料に加工したプルトニウムの量及び回収ウランの量、そしてその核燃料によって生み出した電力の発電量を明らかにしてください。

⑥海外の再処理によって分離された回収ウランは、どの会社にどのぐらいの量が保管されているのか。

⑦東海再処理工場で分離された回収ウランを再濃縮する際に発生した劣化ウランはどこに何トン保管されているのか。

2)高速増殖炉計画について

高速増殖炉原型炉「もんじゅ」は、1995年のナトリウム火災事故以降、本格運転できない状況が20年以上続いている。運営主体であった原子力発電研究開発機構は、停止中の事故や度重なる点検漏れで、原子力規制委員会から2013年に「運転再開準備禁止令」、昨年は運営主体の交代を勧告され、現在、研究開発を引き継ぐ組織もない状態である。

①当社はこれまで、20年全く進展せず、計画の破綻が明らかになっている高速増殖炉開発を一貫して擁護し、その有用性を株主総会でも強弁してきた。ところが、国からの運営の引き受けについての協力要請にたいしては、電気事業連合会として断わっている。高速増殖炉開発の旗をふってきたこれまでの当社の姿勢を考えると、無責任である。運営主体の受け皿がどこも無い場合は、開発の中止も受け入れるということか。

②また、将来の見通しも甘く、安易に高速増殖炉開発を支持してきた過去の責任について、現在どのように考えているのか。

11.芦浜地点について

1) 37年間にわたる当社の芦浜原発建設への理解活動は、地元住民の激しい反対により失敗し、2000年に白紙撤回された。しかし当社は原発建設が困難と判断した地域にもかかわらず、広大な用地を所有し続け、16年間もの間、使いみちについては検討中としている。

これは当社が取り組んでいる経営効率化の保有資産のスリム化に反しないか

2)町民の不安を理由に南伊勢町は用地の町への寄付を申し出たが、当社は拒否をした。「みなさまに安心をお届けする良き企業市民」に反する行為ではないか

3)広大な用地を費用をかけて管理し保有するメリットは何か

4)使いみちの検討では「一団の土地であるので」「まとまった広さの土地となっている」ので検討中としているが、広さが必要な使いみちとは何か

5)芦浜は絶滅危惧種であるアカウミガメの産卵場所である。また、絶滅危惧種であるハマナツメの群落もある。社有地や電力施設周辺で絶滅危惧種の保護活動をしている当社として、芦浜での生物多様性の保全活動をどのようにするのか

6)トヨタ自動車は社会貢献活動としてアカウミガメの保護活動に取り組んでいる。

当社は生物多様性保全に取り組んでいるが、社有地である芦浜の絶滅危惧種に悪影響を与える行為を監視しているか


会社側一括回答 2016年(92期)

 

まず,「発電コスト」でございますが,当社の平成27年度の営業費用における送電端の電源別発電単価は、1キロワットアワーあたり,水力は5円48銭,火力は9円69銭,新エネルギー等は21円41銭でした。これには,支払利息および一般管理費等は算入しておりません。また,原子力につきましては,浜岡原子力発電所の発生電力量がありませんので,単価の算出ができません。

次に,「CO2の排出量」についてでございますが,平成27年度の実績は現在集計中ですが,浜岡原子力発電所の運転停止の影響などにより,1990年度対比で28パーセント増加し,約5,900万トンと見込んでおります。

当社は,最新鋭高効率発電機の導入など,CO2排出削減に努めておりますが,浜岡原子力発電所の運転停止の影響により,大幅な削減は困難な状況にあります。

当社は,電源の設備形成にあたり,特定の電源や燃料源に過度に依存しないよう,供給安定性,環境負荷特性,経済性,負荷追従性などを総合的に勘案し,各種電源をバランスよく組み合わせることが重要であると考えております。その中で,「石炭火力」は,供給安定性,経済性の観点から優れており,重要な電源であります。

なお,火力発電によって排出されるCO2を分離・回収・貯蔵する新技術,いわゆる「CCS」は,現時点では法整備面・技術面・コスト面などの課題があります。現在,国による調査・実証試験が進められており,当社もこれに協力しております。

CO2の排出量の削減にあたっては,国で示されたエネルギーミックスを踏まえ,原子力発電の継続的な活用や,再生可能エネルギーの推進など,バランスのよい電源構成の実現を目指すとともに,新電力を含む電力業界全体での取り組みを通じて,国の削減目標を達成できるよう努めてまいります。

次に「浜岡原子力発電所の安全対策および重大事故への対応」についてでございますが,浜岡原子力発電所におきましては,従前より自主的に地震・津波対策や重大事故対策に取り組むとともに,原子力規制委員会が策定した新規制基準を踏まえて,さらなる安全性向上対策を進めております。

また,万が一,重大事故が発生した場合に備えて,炉心や格納容器の損傷防止対策として、注水機能や電源機能を強化するとともに,放射性物質の放出を抑制するためのフィルタベント設備の設置など対策を進めております。

さらに,何らかの原因により発電所に災害などが発生したとしても原子炉を安全に冷温停止できるよう,必要な体制・手順・資機材の整備を行うとともに,現場で初動対応を行う「緊急時即応班」をはじめ各要員が、必要な資機材を手順どおり操作できるように,継続して総合訓練や個別訓練を実施しております。

「防波壁」につきましては,地震,津波に関する調査結果を踏まえ,不確かさを考慮した上で策定した「基準地震動」および「基準津波」に対して,敷地内への浸水防護機能が確保できるよう設計しております。防波壁は,岩盤の中から立ち上げた鉄筋コンクリート造の基礎の上に,L型の壁を結合するなど,ねばり強い構造で十分な耐力を有しております。また,南海トラフのプレート間地震による地盤の変動は,広い範囲に一様に生じるため,その傾斜は非常になだらかなものになると想定しております。表層地盤の変形,地すべり,液状化,洗掘などにより,その機能が損なわれることはないと考えております。

「敷地内の浸水防止対策」につきましては,万が一,津波が防波壁を越えて敷地内に浸水し,屋外の海水取水設備が機能を失った場合でも,原子炉の冷却機能を確保するため,新たに防水構造の建屋内に「緊急時海水取水設備」を設置するとともに,建屋等への浸水を防止するため,防水扉を設置するなどの対策を講じております。

「フィルタベント設備」につきましては,地震などの自然現象に対して十分な余裕を持たせて設置しており,また,同設備内のフィルタ装置は,鉄筋コンクリート造の地下構造式格納槽の中に設置していることから、頑健性が高く,放射性物質が漏えいすることもないため,二系統化する必要はないと考えております。

「重大事故発生時の水素対策」につきましては,原子炉が損傷し,水素が発生することを防止するため,注水機能や減圧機能を強化するとともに炉心損傷により水素が発生しても,格納容器からの漏えいを防止するため,格納容器の冷却機能を強化しております。万が一,格納容器から原子炉建屋に水素が漏えいした場合には,フィルタを通して水素を建屋外に排出いたします。さらに,ベント設備や建屋への放水を行う可搬型放水設備を設置し,敷地外に放射性物質が拡散することを抑制しつつ,建屋外に水素を排出する対策も実施しております。

次に,「浜岡原子力発電所5号機の海水混入事象に係る機器レベルの健全性評価結果」についてでございますが,当社は,原子炉圧力容器の内張り材を目視点検し,腐食の大きさ,発生箇所および密集の程度を確認したうえで,代表箇所の研磨や超音波検査を行いました。

腐食の深さは,内張り材と原子炉圧力容器の境界の溶接溶け込み部に到達しているものの,原子炉圧力容器は,必要な厚さを満足しており,継続して使用することができると評価しております。

「平成21年に発生した駿河湾の地震における5号機の設備健全性評価結果」につきましては,耐震設計トこ重要な機器・配管について,地震観測記録を用いた解析を実施し,機器・配管の健全性が確保されていることを確認しております。

なお,設備の補修状況などにつきましては,すべて当社ホームページにて公開しております。

次に,「浜岡原子力発電所に関する広報活動」についてでございますが,当社は,同発電所の安全性をより一層高める取り組みについて,見学会や対話活動をけじめとしたコミュニケーションの機会や,テレビ,新聞などによる情報発信を通じて,リスクを含めた情報をわかりやすくお伝えするとともに、みなさまの不安や疑問に一つひとつお答えし,一人でも多くの方にご埋解いただけるよう努めております。

「芦浜の土地」につきましては、まとまった広さの土地となっていることから,活用方法について,土地の特性や収益性などから引き続き検討しており,現時点では処分することは考えておりません。また、芦浜の生態系などの自然環境保全につきましては,専門家のご意見をお聞きするなど,十分に配慮しており,管理も適切に行っております。

次に,「他社との電力受給契約」についてでございますが,当社は,日本原子力発電の敦賀原子力発電所2号機からの受電電力を自社供給力とし,自社発電所と同等の扱いとしていることなどから,発電所の維持管理に必要不可欠な最低限の費用を負担する受給契約を締結しております。平成27年度の受給料金は215億円でした。

また,北陸電力殿とは,同社の志賀原子力発電所2号機から受電するため,電力受給契約を締結し,発電所の維持管理に必要不可欠な最低限の費用を支払っております。

次に,「原子燃料サイクル」についてでございますが,エネルギー資源の乏しいわが国におきましては,地球温暖化などの課題に対処しつつ,将来にわたり安定的にエネルギーを確保していくため,安全の確保と地域の信頼を最優先に,原子力を引き続き重要な電源として活用することが不可欠であります。こうした観点から,原子力発電に伴い発生する使用済燃料については,再処理して回収したプルトニウムおよびウランを有効活用することが重要と考えております。

今国会で成立いたしました「再処理等拠出金法」は,電力の小売全面自由化や原子力依存度低減などの新たな競争環境下においても,国策である使用済燃料の再処理などの原子燃料サイクルを着実かつ効率的に実施する仕組みを整備するものと承知しており,当社は,開法の趣旨にもとづき,今後も引き続き,原子燃料サイクルを推進してまいります。

「高速増殖炉サイクル」につきましては,エネルギー資源の獲得競争激化や資源の枯渇が懸念される中で,長期にわたるエネルギーの確保の観点から有力な選択肢であると考えております。なお,「もんじゆ」の実施主体については,今後,文部科学省にて適切に検討されるものと考えております。

その他、詳細にわたる事項や,競争上の不利益を招くおそれがある事項などについては,ご説明は差し控えさせていただきました。


 


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